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2016年6月 5日 (日)

再入門 オトナのための城 あらためてニッポンの城を知りたい! (エイムック)

別冊Discover Japan 再入門 オトナのための城 (エイムック 3133)
別冊Discover Japan 再入門 オトナのための城』は、美しい写真と図版で、日本中の城を一冊にまとめたムック。全体を俯瞰するには良い資料です。

冒頭の特集ページでは、姫路城、名古屋城、松江城、金沢城玉泉院丸庭園が紹介され、高知城、熊本城、彦根城が詳しく紹介されています。わたしは、後半の「五稜郭はなぜ星形か?」が興味深かった。

しかし、写真の姫路城は白過ぎて不自然。実際に間近で見れば、そんなに白くない。それよりも、姫路城がいいなぁと思うのは、姫路駅を降りると大通りの向こうにそびえて見えること。かなり近くまで行かないと見えない天守はさびしい。

名古屋城を木造で再建する案があるので、東京オリンピックに間に合わなくてもいいから実現させてほしい。大地震に備えて免震機能がつけば完璧!?

お勧め度:★★★★☆

2016年4月27日 (水)

あやつられ文楽鑑賞 (三浦しをん)

あやつられ文楽鑑賞 (双葉文庫)
あやつられ文楽鑑賞 』は、文楽にハマった三浦しをんの文楽エッセイ集。以前図書館で借りて読んだのだけれど、実際に文楽を見て、もう一度読んでみたくなったので買いました。

1. 鶴澤燕二郎さんに聞く
2. 桐竹勘十郎さんに聞く
3. 京都南座に行く
4. 楽屋での過ごしかた
5. 開演前にお邪魔する
6. 『仮名手本忠臣蔵』を見る
7. 歌舞伎を見る
8. 落語を聞く
9. 睡魔との戦い「いい脳波が出てますよ」
10. 『桂川連理柵』を見る
11. 内子座に行く
12. 『女殺油地獄』を見る
13. 『浄瑠璃素人講釈』を読む
14. 豊竹咲大夫さんに聞く
15. 襲名披露公演に行く

1章で「妹背山婦女庭訓」の話が出てきて、お三輪が死ぬことになった理由がわかりました。当日は半分寝てたからよくわからんかった。(苦笑)他に「本朝廿四孝」や「仮名手本忠臣蔵」「女殺油地獄」なども紹介されているので参考になります。あとは、大夫さん、三味線さん、人形遣いさんたちのインタビューが面白い。何度文楽に通っても、演者さんに直接お話を伺う機会はまずないでしょうから。

作者にとって文楽の魅力とは「大夫、三味線、人形が繰りだす芸と技。いきいきした登場人物と、壮大さと深みを備えたストーリー。たまにトンチンカンな言動や思考を見せる登場人物に「そりゃあないだろ!」とツッコむ楽しさ」だとか。たしかにツッコミどころは多いですね。

今年2016年3月に京都で「絵本太功記」(夕顔棚の段、尼ヶ崎の段)と「日高川入相花王」(渡し場の段)を見て、4月には国立文楽劇場で「妹背山婦女庭訓」を見ました。まだ不慣れなので、知識も余裕もなくて、お話についていけてないのですが、なんだか面白そうなので、今年はできる限り文楽に足を運んでみようと思っています。文楽鑑賞がてら遊びに行けるというメリットもありますから。(ただ、文楽って長時間だから気合いが必要なんです…)

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5月は、地元名古屋で中日文楽があります。昼の部が「寿式三番叟」「仮名手本忠臣蔵」、夜の部が「壺坂観音霊験記」「本朝廿四孝」。これも要チェックですね。

お勧め度:★★★★★

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2015年12月30日 (水)

捏造の科学者 STAP細胞事件 (須田桃子)

捏造の科学者 STAP細胞事件 捏造の科学者 STAP細胞事件 』は「科学史に残るスキャンダル」を毎日新聞が取材した内容を踏まえて一冊にまとめたものです。
  1. 異例づくしの記者会見
  2. 疑義浮上
  3. 衝撃の撤回呼びかけ
  4. STAP研究の原点
  5. 不正認定
  6. 小保方氏の反撃
  7. 不正確定
  8. 存在を揺るがす解析
  9. ついに論文撤回
  10. 軽視された過去の指摘
  11. 笹井氏の死とCDB「解体」
  12. STAP細胞事件が残したもの

発表時はマスコミが「これからは理系女子の時代だ」と大騒ぎして、しばらくすると論文に疑義が噴出し、あれよあれよという間に崩壊、論文撤回に至ったのは、わたしも非常にショックでした。

あのときに感じたのは、理研は「再現実験が成功すれば名誉挽回、失敗しても小保方氏を解雇して早期に幕引き」を狙っていること。文科省や政治家の圧力もあったのでしょうけれど、理研の隠蔽体質と危機意識の低さには失望しました。

iPS細胞にライバル意識をもつのは結構ですが、ノーベル賞を手にしても舞い上がることなく「早く患者さんの役に立ちたい」とメダルを封印した中山教授と、エプロンつけてポーズを取っている小保方氏は、科学者として以前に、人間としての格が違うと感じました。

誰も白状しないので、悪意があったかどうかはわかりませんが、結果として論文が捏造されたわけです。

誰が、いつ、どのように、なにを考えて、行ったのか。なぜ、それを指導者、上司、共同執筆者は防ぐことができなかったのか。それが知りたくて、この本を手に取りました。

しかし、小保方氏は実験ノートも十分に残しておらず、追跡調査もままならず。「それでもSTAP細胞はあります」と言われても、コピペと改ざん画像とミス、手違い満載の論文が根拠では、なにを言っても信用されません。社会はそれほど甘くない。

なにより笹井氏の自殺が悔しい。つらかったのはわかるけれど、他に方法はなかったのか。小保方氏に対する遺書に「絶対にSTAP細胞を再現してください」と励ましてあったといいますが、穿った見方をすれば、小保方氏はその言葉を一生背負っていかねばなりません。

マスコミのスクープ合戦には興味がないけれど、懸命にひとつのテーマを追う新聞記者の姿には感動しました。新聞記者に関する「お仕事本」として学生さんにお勧めします。

お勧め度:★★★★★

2015年6月25日 (木)

すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary

すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary (フラワーコミックススペシャル) すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary 』は、コミック「海街diary」のストーリーを追いつつ、鎌倉を紹介する本。

去年、生まれて初めて鎌倉に行って、また行きたいと思っているのでガイドブックとして読んでみました。「海街diary」はコミックも映画も興味はあるのですが未読です。だから、ストーリーはさっぱりわからないので、鎌倉紹介の部分だけ拾い読み。基本、江の電に乗っての移動ですが、わたしはレンタサイクルで移動したので、江の電も次回は乗ってみないといけませんね。

あとは、見落としていたお店とか「次こそは!」と思わせてくれた一冊でした。

お勧め度:★★★☆☆

2015年5月 5日 (火)

京都の平熱―哲学者の都市案内 (鷲田清一)

京都の平熱――哲学者の都市案内 (講談社学術文庫) 京都の平熱―哲学者の都市案内 』は、京都市バス206番系統に乗ってめぐる京都案内です。京都生まれの京都育ちの哲学者の案内は興味深く「なるほど、そういうことやったんか」と膝を打つこともしばしば。ラーメン屋をはじめ、旨いもの紹介もあって、わたしは興味津々。下手なガイドブックより100倍面白い!

ところが、なかなか読み進まなくて、最後は「読破するために京都に行こう!」。新幹線内では捗らず、進々堂(京大北門前店)で3時間粘って読み終えました。

わたしは大阪生まれの大阪育ち。京都は「いつでも行ける」からほとんど行かなかった。阪急沿線に住んでいたので、京都=四条河原町。京極、寺町通、三条? わざわざ京都に行かなくても大阪で事足りるやんか。いま思うと実に浅はかでございました。

京都は大阪より、名古屋より、ずっと面白い町です。旨いもんとけったいなもんと古いもんがごちゃまぜになって独特の文化圏を築いてる。そういえば、京セラ、村田製作所、島津製作所、ワコール、任天堂って京都の企業だったよな。独創的なベンチャーが多い。

京都、大阪、神戸。近いのに、それぞれ独自の文化をもって、しっかり生きてる。明治時代の廃藩置県の際、摂津の国を大阪と兵庫に分けたのは、東京に対抗できないようにするためだったとか。事実だとしたら、ひどい話です。

ともあれ「京都の平熱」がどんなものか、興味のある方はぜひご一読ください。

お勧め度:★★★★★

2015年4月11日 (土)

京大芸人式日本史 (菅 広文)

京大芸人式日本史 京大芸人式日本史 』は、いわば日本史漫才本。ロザンの京大出身芸人・宇治原いわく「日本史の教科書を、物語を読むように読めば、流れが頭に入ってくるので忘れない」。それを相方の菅が漫才のようにまとめたもの。菅がタイムマシンに乗って、歴史上の人物に会って回る物語です。あ、漫才といっても、菅のひとり漫才で、相方は歴史上の人物です。

着想はよいのですが、漫才を文章で読まされても、あまり面白くない。漫才って、表情や口調、間合いや勢いがあっての芸だから、冷静に文章で表面をなぞると、非常にくだらない内容が露見してしまうのです。ただ、菅が中学校の社会科教師として授業をしている、と想像すると愉快。

これを読んだら日本史に興味が持てるとか、テストの役に立つといったことはありません。妙な期待は捨てましょう。でも、最終章「土地は誰のものですか?」は、歴史の流れを把握する試みとして面白い。過去の「京大芸人」シリーズの愛読者にお勧めします。

お勧め度:★★★☆☆

2015年3月12日 (木)

われわれはなぜ死ぬのか (柳澤桂子)

われわれはなぜ死ぬのか―死の生命科学 われわれはなぜ死ぬのか―死の生命科学』は『鹿の王 』で参考文献になっていたので図書館で借りてみたのですが、冒頭から強烈なパンチが飛んできました。

人が死ぬと医学的にどういう変化が起こっていくか。死後硬直とか腐敗とか、それをもっと具体的に専門用語を交えて「解説」してくれます。
  1. 死ー見るもおぞましきもの
  2. 人間はいつ死を知ったか
  3. 生の終わりの多様性
  4. 死を考えるための生命の歴史
  5. 死の起源と進化
  6. 細胞分裂と細胞死
  7. 性と死
  8. 死に向けて時を刻む
  9. すりへってゆく生命
  10. 死とはなにか

あとがき(「おわりに」)で、筆者は紅葉を見ながら「散りどきが近づくと、葉のつけ根に離層と呼ばれる組織ができ、葉が散る準備は整えられる。そして、美しく色づいた葉は音もなく散っていく。もし、紅葉の一葉ひと葉が散る苦しみに声を立て、嘆き悲しんだらどうであろうか。となりの葉が散った寂しさと悲しみの涙にむせんだらどうであろうか。紅葉した山は葉のうめきで全山揺るがされるであろう。紅葉は音もなく散ってほしいと思う」。大真面目にこういうことを書かれると爆笑してしまう。

わたしの肉体のなかにも36億年の生命の歴史があることを感じつつページを繰ってみました。

お勧め度:★★★☆☆

2015年2月17日 (火)

京都はじまり物語 (森谷 尅久 )

京都はじまり物語 京都はじまり物語』は、松花堂弁当、しば漬け、千枚漬け、にしんそば、鯖寿司、饅頭、みたらし団子、フランスパン、湯豆腐など、京都のおいしいものの「はじまり」を解説している一冊。発祥の地(お店)の地図も載っているのがうれしい。今度機会があったら行ってみよう!

その他、トイレ、映画、学校、サッカー、喫茶店も京都が発祥だとか。その真偽はさておき、風呂敷の由来には「な〜るほど」。え、知りたいですか。ぜひご一読あれ!

お勧め度:★★★★☆

2015年1月18日 (日)

フェルマーの最終定理 (サイモン・シン)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫) フェルマーの最終定理』は、xn + yn = zn のnが2であれば三角関数(ピタゴラスの定理)ですが、3以上の自然数ではありえない、というもの。17世紀にフェルマーが仕掛けた悪戯がアンドリュー・ワイルズによって証明されるまで360年かかったのです。

その数論の歴史をピタゴラスの時代から書き起して、ドキュメンタリー風にまとめたもので、とくに数学に興味がなくても、多くの数学者たちを翻弄した物語はおかしいやら、切ないやら、時々くすっと笑える部分もあって、思ったより楽しめました。

これは進路を決めるまえの高校生に読んでほしい。いや、中学生でも興味があれば読めるでしょう。素数や完全数など、数にまつわる不思議な話も散りばめてあるので、教養書という位置づけでもよいのではないでしょうか。

お勧め度:★★★★★

2014年9月14日 (日)

米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす (マシュー・アムスタ・バートン)

米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす 米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす』は、シアトルから妻と娘といっしょに東京・中野のアパートで一ヶ月暮らした、食にまつわる体験記。

これは日本人が読むことを想定しておらず、あくまで米国人に「東京という街を知ってほしい」と書いたことがよくわかります。アメリカ人らしいユーモアが、いかにも翻訳調で伝わってきて笑えます。
  1. お茶
  2. 中野
  3. ラーメン
  4. 世界一のスーパー
  5. 朝ご飯
  6. 豆腐
  7. 東京のアメリカンガール
  8. ラッシュアワー
  9. 焼き鳥
  10. ほっとする街
  11. 天ぷら
  12. チェーン店
  13. うどんとそば
  14. カタカナ
  15. 鍋物
  16. お風呂
  17. 餃子と小籠包
  18. お好み焼き
  19. 居酒屋
  20. たこ焼き
  21. 洋菓子
  22. うなぎ
  23. 浅草
  24. 帰国する

娘のアイリスは緑茶が苦手らしい。わたしが青汁を勧められた感覚と似ているかもしれません。(笑)

「小麦でできた細い麺を使ってさえいれば、なんでもラーメンと呼ぶことができる」って、たしかにそうなんだけどと苦笑したり、ラーメン屋の券売機では意味がわからなくて困るだろうなと同情したり、と退屈しません。

アメリカ人から見た東京って新鮮。しかも、これだけ(パチンコ屋を除いて)好意的に書いてもらえると日本人として嬉しい。東京でひとり暮らしを始めた長男に送ってやるつもりです。

今度東京へ行ったら中野を探検してみようと思います。

お勧め度:★★★★★

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