時代小説

2018年12月10日 (月)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 3 千両富くじ根津の夢 (山本功次)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 千両富くじ根津の夢 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

八丁堀のおゆう 千両富くじ根津の夢 』 はシリーズ第3弾。

1. 本石町の蔵破り
2. 根津の千両富
3. 蔵前の活劇
4. 板橋の秋日和

蔵破りの盗賊と千両富くじ。ふたつの事件が起きて、なにやらややこしいことに。

江戸の証拠品を現代に持ち帰って科学分析。その結果は江戸では証拠にならないけれど、犯人を絞り込めれば攻めようもあります。ただ、派手に動くと正体がバレますよ。

しっぽまでしっかりクリームが詰まったチョココルネ。甘いかどうかは食べてみてのお楽しみ!

お勧め度:★★★☆☆

2018年11月29日 (木)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 2 両国橋の御落胤 (山本功次)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 両国橋の御落胤 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

八丁堀のおゆう 両国橋の御落胤 』 はシリーズ第2弾。

1. 牛込からの手紙
2. 備中から来た男
3. 四ツ谷の地蔵菩薩
4. 押上の茶会

江戸と平成を行き来して江戸の事件を解決するなんて、当然苦労が多いわけですが、そこは割り切りが大切。主人公おゆうの協力者は、江戸の定廻り同心・鵜飼伝三郎と、平成の友人・宇田川聡史。現代と江戸を行き来していることを隠し通せるかというと...。

まったく怪しくなかった人物が犯人だったり、ミステリーとしても楽しめます。

お勧め度:★★★☆☆

2018年11月25日 (日)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう (山本功次)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 』は、現代の元OL・関口優佳が江戸と東京を行き来しながら江戸の事件を解決に導くという荒唐無稽なお話。面白そうじゃないですか。

1. 神田佐久間町の殺人
2. 小石川の惨劇
3. 本所林町の幽霊
4. 深川蛤町の対決
5. 八丁堀の女

薬種問屋藤屋の跡取り息子・久之助が殺された。そのうえ、久之助は闇で粗悪な薬を流していたという噂が流れ、藤屋は大ピンチ。そこで南町奉行所定廻り同心・鵜飼伝三郎から噂に聞いていたおゆうに頼むしかないと...。

毒物検査や指紋検出できたとしても、それは江戸では証拠にならない。そこをどうするのかをはじめ、ツッコミどころ満載ですが、細かいことは気にせず、楽しみましょう。

物語の後半から事件は意外な展開を見せるので目が離せません!

お勧め度:★★★☆☆

2018年11月13日 (火)

月影の舞―立場茶屋おりき4 (今井絵美子)

月影の舞―立場茶屋おりき (時代小説文庫)

月影の舞 』は「立場茶屋おりき」シリーズ第4弾。

連作が続くほど、物語が折り重なって厚みが出て来ます。意外なところで過去の伏線が回収されて吃驚することも。独特の江戸語?にも慣れました。

1. 雨安居
2. 月影の舞
3. 秋の夕
4. 散紅葉
5. 風花

困っている人間は助け、職を与え、あまつさえ寝食にも困らないよう気を遣う。とっても男前なおりきです。また、そこに惚れ込んだ人たちが、おりきのピンチにはすかさず援助を申し出る。現代が失った「情」が生きている。そこがこの小説の魅力です。

お勧め度:★★★☆☆

2018年11月 8日 (木)

秋の蝶―立場茶屋おりき 3 (今井絵美子)

秋の蝶―立場茶屋おりき (時代小説文庫)

秋の蝶 』はシリーズ第3弾。

1巻を読んだときはピンと来なかったのですが、2巻以後、いろんな出来事がつながっていくので面白くなってきました。江戸の昔は、貧しくて死んだり、いきなり殺されたり、女衒に売り飛ばされたり、現代では考えられない悲劇が珍しくなく、それはおりきの周辺でも起こります。

売り飛ばされた三吉をようやく見つけ出し、おりきは立場茶屋に連れ戻し、妹おきちや茶屋の人々に支えられ、三吉がすこしずつ立ち直っていく様子には救われる思いがします。

1. 秋の蝶
2. 星月夜
3. 福寿草
4. 雛の燭
5. 海を渡る風

それにしても、おりきはよくできた人です。他人がちょっと気に入らないからといって毛嫌いせず、ましてやお客であれば誰であれ、常と変わらず真心を込めて接待します。だからこそ、人気の立場茶屋であり続けるのでしょう。

お勧め度:★★★★☆

2018年10月 5日 (金)

花だより みをつくし料理帖 特別巻 (高田郁)

花だより みをつくし料理帖 特別巻
花だより』は「みをつくし料理帖」シリーズ完結後の後日譚。澪が大坂に戻ったあとの物語。うれしくて即購入しました。

1. 花だよりー愛し浅蜊佃煮
2. 涼風ありーその名は岡太夫
3. 秋燕ー明日の唐汁
4. 月の船を漕ぐー病知らず
 巻末付録:澪の料理帖
 特別付録:みをつくし瓦版

1話目は江戸のつる家の店主・種市が大坂の澪に会いに行くと言い出し、2話目は、御膳奉行・小野寺数馬が娶った乙緒視点。3話目はあさひ太夫の名を捨て、生家の再建を果たした野江。4話目が澪と源斉夫婦の奮闘を描きます。

やっぱり「みをつくし料理帖」は善いなぁ。ありがとうございました!

お勧め度:★★★★★

2018年7月21日 (土)

能舞台の赤光 多田文治郎推理帖 (鳴神響一)

能舞台の赤光 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)

能舞台の赤光 』は「多田文治郎推理帖」シリーズ第2弾。タイトルどおり、能の上演中に殺人事件が起きたということで興味を持ちました。

最初に「主要登場人物」と能舞台の見取図が載っているのが便利。鏡の間の裏手に楽屋があることは名古屋能楽堂のバックステージツアーに参加したので知っているのです。シテとかワキ、ツレと聞いても能を知らないとピンと来ませんが、能楽初心者が読む限り、能に関する記述に違和感はありません。逆にいえば、わたしが理解できるわけですから、さほど深い内容ではないともいえるでしょう。(苦笑)

五番立ての祝儀能ということで「翁三番叟」から始まり「田村」「楊貴妃」「張良」そして最後が「酒瓶猩々」で、五人の猩々が舞台で舞うものです。このあと、どんな事件が起きるのか知らないけれど「全員が面を着けているから、人が入れ替わってもわからないなー」。

作者は能をご存知のようで安心して読むことができましたが「酒瓶猩々」以外の演目のことも書いて欲しかった。でも、そうすると能に興味がない読者はつらくなる、か。仕方ありません。江戸時代、能は武家のものなので、次は町人文化の人形浄瑠璃を舞台にするのはいかがでしょう?

主人公の多田文治郎は目付けでも目明しでもなく、趣味(物好き?)で謎解きに首を突っ込むタイプ。手柄を立てないといけないわけでもなく気楽なもの。その点、内田康夫の「浅見光彦」に似ています。探偵役が軽いと、残酷な事件も必要以上に深刻にならずに済むので、わたしもすこしは抵抗が減って助かります。

お勧め度:★★★★☆

2018年7月15日 (日)

猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (鳴神響一)

猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 (幻冬舎文庫)

猿島六人殺し 多田文治郎推理帖 』は続巻『能舞台の赤光 』を読もうと思ったのですが、前巻を図書館で借りてきたのです。「人死に」は苦手なのですが仕方ありません。

と、読み始めて後悔しました。無人島の密室茶寮で6人が無残に殺されています。それを取り調べる浦賀奉行所与力が主人公・多田文治郎の友人・宮本甚五左衛門だったところから字「事件に巻き込まれた」という設定です。

文治郎と甚五左衛門は、5W1Hでいうと"How"から調べます。焼死、弓矢、スズメバチ、毒殺、撲殺、刺殺と、ほんとロクデモナイ、いやトンデモナイ。つぎが"Who"。誰が実行可能だったか。"When"は、囲碁棋士が書き残した手記で明らか。犯行の様子が書き残してあるなんて、ミステリーとしてはちょっと狡い気がします。こういう手法もあるのでしょうか。

ともあれ『能舞台の赤光 』を読むことにします。

お勧め度:★★★☆☆

2018年7月10日 (火)

長兵衛 天眼帳 (山本一力)

長兵衛天眼帳

長兵衛天眼帳 』は、日経新聞夕刊文化面で紹介されていたので手にとってみました。

江戸日本橋の眼鏡屋「村田屋」の主人・長兵衛は家宝の天眼鏡で謎解きをすることで有名な御仁。そこへ目明し・新蔵が助けてほしいとやってきます。裏店で婆さんが殺され、土間を掘り返してあったため、おなじ裏店に住む17の娘おさちが目明し・巳之吉に連れていかれます。おさちの無実を信じつつも、管轄違いのため口出ししにくい。さて、長兵衛はどうやって解決するのか!?

というのが1本と、もう1本のお話は檜問屋・福島屋の主人の遺言状の真贋鑑定。天眼鏡というのは望遠鏡かと思ったら顕微鏡のようなものらしいので、こちらのほうが本領発揮できそうです。

それにしても主人公・長兵衛の影が薄い。天眼鏡の説明も特にないし、1話目は「長兵衛でなくてもいいのでは?」と思えてしまいます。

それでも決してつまらないわけではなく、小狡い目明しがじつはいい奴だったり、大店の主人がじつは真っ当な商売人を唆す悪人だったり、様々な人間模様を楽しませてもらいました。

お勧め度:★★★★☆

2018年6月18日 (月)

雲上雲下 (朝日まかて)

雲上雲下(うんじょううんげ) (文芸書)
雲上雲下 』は、日本昔話版「ネバーエンディングストーリー」。

参考文献だけでなく、実際に各地の民話を取材してまわったそうです。だから、それを集めて再構成しただけの小説なのかと思ったらそうではありませんでした。

高さ二丈というから6メートルもあろうかという「草どん」が崖っぷちにぼんやりと立ってて、そこへ子狐が現れて「お話をしてほしい」とねだります。「話なぞ知らん」と突っぱねていた草はそれでもなぜか「むかしむかしあるところに」と語り始め、自分でも驚いてしまうのです。なぜ自分はそんな話を知っているのか?

子狐に山姥、乙姫に天人、そして龍の子。 「まんが日本昔話」で見て聞いたことのあるお話のオンパレードです。いいなぁ、この感じ。自分はいまここにいるのだけれど、お話のなかでは摩訶不思議な登場人物たちが語り、泣き笑いする。想像力は人生を豊かにしてくれます。だから小説が好き。

恐ろしいばかりかと思っていた山姥がいい味出してます。(笑)

お勧め度:★★★★★

より以前の記事一覧

2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ