日記・コラム・つぶやき

2017年9月17日 (日)

古都再見 (葉室麟)

古都再見
古都再見 』は、久留米から京都に移り住んだ小説家・葉室麟のエッセイ集。

京都を舞台にかつて起きた事を取り上げ、そこに歴史の解説を加えてあるのですが、時代小説作家の覚書のように見えます。

京都を舞台にした能を、名古屋で見るのと、京都で見るのとでは印象がちがいます。ですから、小説を書くのも読むのも「ここで実際にあったことなんだ」と思えばリアリティが増します。

本としては期待した内容とはすこし違いましたが、気軽に読めるので葉室麟ファンにお勧めします。

お勧め度:★★★☆☆

2017年9月 1日 (金)

休日はスタバで読書を

週の真ん中にぽっかり休みが取れたので、朝からスタバで美味しいコーヒーを飲みながら思い切り本を読んで、近くでランチして帰ろうと…岐阜へやってきました!

名古屋の最寄駅前にもスタバはありますし、インド料理店でカレーとナンのランチも美味しい。それでもよかったのですが、一度パンシノンのランチを食べてみたい。それにツバメヤの隣にできた松ノ家のアイスクリームも食べてみたい。これは名古屋ではダメでして、柳ヶ瀬に行かなくてはなりません。

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スターバックス ASTY 岐阜店は岐阜駅の改札を出て直進、徒歩2分。駅構内なので雨でも平気。午前8時すぎ、おなじフロアにある三省堂書店は天井からネットがかかって閉店中。奥のスタバだけが営業しています。名古屋駅周辺では人が多すぎてくつろげませんが、岐阜駅はちょうどいい感じ。

Tallサイズのホットドリップコーヒーにデイリー(カフェミストと同じ)とキャラメルソースを追加してマグカップで。ワンモア(お代わり)は500ccのTHERMOSにアイスコーヒーを入れてもらいました。これがこの夏のわたしの定番メニューです。いまのTHERMOSは優秀で、半日は氷が融けず、冷たいまま。

今日の文庫本は村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』。1980年の作品なのですが読んだことがなかったのを、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ』で紹介されているのを見て(爆笑して)図書館で借りてきたのです。冒頭からショッキングで、目を背けたいのに目が離せない。一気読みの態勢なのですがホラーは苦手。これは絶対ホラーです。怖いです。

すると、Apple Watchが絶妙のタイミングで「深呼吸しましょう」と言ってきたので一息いれます。

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本に没頭していたら三省堂が開店し、つぎに気がついたときには読み終えていました。あー、怖かった。

岐阜に来るといつも南口でレンタサイクルを借りるのですが、今日は柳ヶ瀬しか行かないから歩くことにしました。片道10分くらいかな。

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ほんとだ。アイスクリーム屋さんが出来てる。

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小倉の「ばくだん」と「柳ヶ瀬アイス」を頼んで、木のベンチに座っていただきます。溢れそうなのをスプーンで掬って口に運ぶと冷たくて美味しい! コンビニで売っているアイスとは一味ちがいます。店員さんに「ツバメヤさんのホームページを見て来ました」というと他愛ない会話が弾んで「この最中はアイスがぎっしり詰まってますね」「がんばって詰めました(笑)」。こういうほっこりした雰囲気がいい。ごちそうさまでした。

そうそう、隣のツバメヤさんで「大地のどらやき」と「おこわ」を買いました。わたしの中では現在これが「どらやきNo.1」なのです。おこわもお値段お手頃で、お豆さんがたくさんでおいしい!

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さて、東へ通りを渡ってパンシノンに到着。鋼鉄製の扉はどう見てもバーかなにか。パン屋さんには見えません。ヨイショっと右に引っ張って開けて、奥のイートインのカウンター席でメニューを拝見。男性スタッフが入ったのですね。お昼はシノさんはいないのかな。

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「おまかせプレート」とアイスコーヒーを注文。「クロワッサンが好きなので載せてもらえるとうれしいです」「アンチョビでもいいですか」「はい、もちろん」。待つこと10分、出て参りました。

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今日のスープはきのこの冷製スープ。アンチョビ入りのしょっぱいクロワッサンがおいしい。これはワインのためのパンですね。このシャクシャク感が最高。これはここでしか味わえません。買って帰ってオーブントースターで温めてもだめなのです。アイスコーヒーも大きめのグラスになみなみと注いであります。いろんなパンが一切れずつよそってあって、味と食感の変化を楽しめます。1,000円でお腹いっぱい。満足です。

帰りに、トーストしたらサクサクの「イギリス食パン」と「オレンジ」「ブルーベリーとクリームチーズ」をテイクアウトしました。

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オレンジはピールのせいか、ちょっぴり苦味があって大人の味。いいですね。全種類制覇したいのですが、道のりは遠いです。ゆっくり楽しませてもらいましょう。また、よろしくお願いします。

2017年7月18日 (火)

岐阜県美術館『日本画の逆襲』を観てきました!

新聞広告で岐阜県美術館の『日本画の逆襲』展を知って、日本画のことはなにもわからないけれど、面白そうなので足を運んでみることにしました。映画『スターウォーズ』世代には「逆襲」は見逃せません!(笑)

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名古屋からJR東海道線快速で岐阜駅へ。暑いから、南口のサカエパンでアイスクリームパンを買おうと思ったら、まさかの「休業日」。いつものようにレンタサイクルを100円で借りて向かうは「茶洋館マサラ」。

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朝9時の開店にあわせて到着。お客さんがどんどん入ってきます。人気店なんですね。

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マサラブレンドに、フレンチトーストのモーニングを頼んだら、サラダとフルーツ(バナナ、グレープフルーツ)もついてきました。これで470円のコーヒー代のみ。コーヒーはおいしいのだけれど、すこしぬるい。もうすこし熱くてもよかったかな。でも、フレンチトーストといっしょに飲むとすごくおいしい。ワッフルが有名みたいだから、スイーツに合うようにブレンドしてあるのかもしれませんね。

岐阜県美術館は10時開館なので、それにあわせて移動。茶洋館マサラのまえの道路をまっすぐ南西に向かうだけなので迷うことはありません。ただ、車道は怖いし、歩道がすごく狭いので自転車では走りづらかった。

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岐阜県美術館は立派な建物です。お目当ての『日本画の逆襲』は期待どおり、おもしろかった。CGのような「宙」は鮮やかな動きが感じられたし「木漏れ日」はキラキラしてたし「orbit」が掛軸になっているのが可笑しかったし「ハナカスミ」は純粋にきれいだった。和紙に岩絵具を使って描けば日本画になるわけではないのでしょうけれど、伝統的技法にとらわれない作品たちが素敵でした。

遠くから離れて観て、ぐっと近づいて見て「あ、こういうのもアリなんだ」と気づかせてくれる発見があります。

また、熊谷守一の襖絵展もよかった。そのユーモラスさに思わず頰が緩んでしまいます。見る人を幸せにしてくれる襖絵です。おっかない獅子や龍よりよほどいい。

それにしても、開催2日目でわたしの入場券番号は000092。週末なのに少なくないですか。みなさん、もっと美術館に足を運びましょう。もったいないです。

とはいえ、そのおかげで館内は静かで読書がはかどりました。

この中央のスペースには、ミケランジェロの模刻が3体とちいさなパイプオルガンがあります。パイプオルガンの演奏会も開かれるようです。

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少女漫画風の表紙だと人前で出すのが恥ずかしい。

お腹が空いたけれど、岐阜駅の南側は詳しくない。かといって、柳ヶ瀬とか北側まで回る気力が(暑さのために)ありません。近くに適当なお店はないものかと iPhone の「食べログ」でチェックしたら「ピッツェリア・マリノ」がありました。名古屋にもあるので勝手はわかります。

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パスタセットを注文すると、ピザ、サラダ、スープ、ドリンクが自由に選べます。テーブル上でピザを温めることができるのでおいしくいただくことができました。おかげで食べ過ぎてしまい超満腹。(まじでくるしい…)

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美術館北の八ツ草公園の東屋で休憩。ここでも本を広げたのですが、まだ蚊がいないのは助かるものの、お昼を過ぎて熱気がすごい。保冷ポットのお茶がなくなったところで我慢大会は終わりにして岐阜駅へ戻ることにしました。

いつものことながら、芸術よりも食欲に走ってしまう傾向があります。失礼しました。

2017年6月 6日 (火)

珈琲に誘われて伊勢参り(後編)

伊勢の外宮前観光案内所で借りたレンタサイクルで猿田彦神社へ向かいます。

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県道32号線を南下していけば、左手に猿田彦神社があり、そこを右折すればおかげ横町と内宮です。4km弱なので自転車で20分くらいでしょうか。歩道が狭くて走りにくいのと、多少坂道でしたが、無事猿田彦神社に到着しました。

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パンフレットにもあるように、拝殿正面に「方位石」がありました。

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拝殿脇のベンチに腰掛けて休憩していたら、白無垢の花嫁さんが写真撮影に登場。結婚式があったようです。ふたりの息子たちのために「みちひらきの大神」の御守護をいただいて帰ります。

内宮の一般駐車場はすでに「満車」。おかげ横町の入口脇に自転車を停めて内宮へ向かいます。

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あ、太鼓櫓だ。以前来たのはいつだったろう。でも、ひとりで来たのは初めて。なんだか新鮮です。

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ふくすけで伊勢うどんをいただきました。伊勢で食べる伊勢うどんは初めて。わかってはいたものの、麺が太くてやわらかい。その食感は「カフェびあんか」のフレンチトーストを思い出します。熱田神宮のきしめん同様、参拝客が手早く空腹を満たすことができるから重宝されたのかも。

近くの店で「電気ブラン」を売っていました。ほんとうにあるんですね。森見登美彦の『有頂天家族』に「偽電気ブラン」が出てくるのだけれど、架空のお酒だと思っていました。

あちこちで赤福を売っていますが、わたしは苦手。おかげ横町はよくできた観光施設だと思いますが「いかにも観光地」というのは苦手なので、まっすぐ内宮を目指します。(われながら苦手なものが多いな…)

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内宮の宇治橋は右側通行です。

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この場所は覚えています。内宮の拝殿前。午前10時なのに、すでに混雑しています。長居すると疲れるので、神様へのご挨拶を済ませると即離脱。

内宮から伊勢市駅のほうへ戻り、東を迂回してJRと近鉄の線路を越えて「伊勢河崎商人館」を目指します。勢田川沿いの古い町並みが残っている地域があるのです。細い道を北へ向かうと、所々に洒落たお店があります。途中、蔵を改造したカフェがあって、表の黒板の「中村さんのコーヒー 400円」という変わったメニューに惹かれて休憩することにしました。文字通り「河崎 蔵」というカフェです。

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「コーヒーは酸味系と苦味系のどちら?」「苦味系で」「シフォンケーキにはホイップクリームをつけますか?」「はい、お願いします」。ジャズピアノがBGMで、時間がゆっくり、のんびり流れます。おかげ横町のような活気はないけれど、ここも伊勢です。ホッとして、くつろぎます。

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もうすこし北へ行くと左手に「伊勢河崎商人館」がありました。ここは酒店だったそうで、裏には蔵がたくさん。松坂の本居宣長の影響もあって、店主が国学や和歌に凝って、蔵書もたくさん。古今和歌集など、当時としてはひと財産だったのではないでしょうか。ページを開いて見てみたい。実物でなくてもいいからデジタルアーカイブなどで見ることができるとうれしい。

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そう、日本初の紙幣というのも展示してありました。のちの藩札ですね。見た目は本の栞みたい。

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予定どおり4時間でレンタサイクルを返して、伊勢市駅から近鉄に乗って帰りました。あとは、東京に行く機会があれば、恵比寿の猿田彦珈琲に寄らせてもらいます。それでコンプリートです!

おしまい

2017年6月 5日 (月)

珈琲に誘われて伊勢参り(前編)

すべての始まりは珈琲でした。

猿田彦珈琲のギフトセットを長男が贈ってくれました。ブレンドとフレンチの珈琲豆が100gずつ、グラノーラと珈琲カステラが入っていました。

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さらに、中から猿田彦神社のパンフレットが出てきました。

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はて? 猿田彦珈琲は東京・恵比寿にあって、猿田彦神社は伊勢のはず。どういう関係なのか、ネットで調べてみて「ノリが軽いな」(笑)。お得意のコラボ?

猿田彦ブレンドをペーパードリップで淹れてみました。細挽きなので落ちるのに時間がかかります。くわしいことはわかりませんが、独特の味がします。一般的なブレンドにちょっと薬味が加えてあるような味。個人的にはもうすこし酸味控えめが好みかな。

一方の猿田彦フレンチは深煎りストレート。癖がありません。チョコレートケーキの味を引き立ててくれます。もちろんアイスにしても美味しい。

グラノーラの原材料は「オートミール、きび砂糖、メープルシロップ、バター、クルミ、アーモンド、あんず、クランベリー、りんご、小麦ふすまフレーク、いちじく、カボチャの種、亜麻仁、ひまわりの種、ごま、コーンフレーク、塩」と上等な感じ。ヨーグルトにトッピングしたら美味しかった。

珈琲カステラは、珈琲といっしょに食べたら珈琲の味がわからんかった。牛乳の方がいいかも。ともあれ、いろいろ美味しくいただきました。今回もらった珈琲ギフトを楽しみ尽くすには、残るは「お参り」ですね。

神社のパンフを手に、名古屋駅から近鉄に乗って伊勢に向かったのでした。

じつは当日の朝まで迷っていたんです。伊勢神宮は混雑するだろうし、意外に遠いし、眠いし。でも、もうすぐ梅雨入りという時期に見事に晴れています。これは神様が来いとおっしゃっているのだろうと腰を上げたのでした。

電車に乗るときは、Apple Watch 2 内蔵のSUICAを使っているのですが、Watch OS 3.2.2 ではSUICAにチャージした金額が正常に表示されません。お願いだからアップデートにバグを仕込まないでほしい。>Apple この問題はWatchをヘルプモードにしても直らず、一度改札を通るか、コンビニで買い物すれば正しい金額が表示されます。つまり残高ゼロだったら手詰まりだったわけで、恐ろしい。

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猿田彦神社は内宮(ないくう)に近いので、伊勢神宮もお参りしましょう。外宮(げくう)から先にお参りするものらしいけれど、内宮への移動はバスになります。でもバスより自転車がいい。レンタサイクルが外宮前の観光案内所と、宇治山田駅前にあるようなので、外宮前に観光案内所が開店する8:30到着を目指します。

休日に観光地に行くときは朝一番に出発して早めに帰宅するようにしているのですが、特急ではなく急行の所要時間100分は(寝不足のため)眠くて死にそうなうえにお尻が痛くて辛かった。

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名鉄電車の伊勢市駅をJR側出口に出て、正面の石の鳥居をくぐり、まっすぐ外宮に向かって歩きます。すると左手(鋭角に曲がってすぐ)に「カフェびあんか」があります。珈琲で目を醒ましたいし、30分ほど時間があるので休憩させてもらいましょう。

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モーニングセットの「バターブレンドコーヒー+フレンチトースト」を頼みました。

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ふわふわトロトロのフレンチトーストはパンというよりケーキみたい。バターブレンドというから構えたものの、ふつうに美味しいブレンドでした。

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外宮前観光案内所でレンタサイクルを借りました。わりに新しい3段変速車が4時間まで500円。時間延長するときは電話してほしいとのこと。予約できるようなので、複数名で借りるときは予約したほうが確実。さて、4時間でどこまで回ることができるでしょうか。

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外宮はすぐ目のまえ。衛士見張所横の駐輪場に自転車をとめて表参道火除橋を渡ります。第一鳥居をくぐるとそこは唐突に森のなか。明治神宮を思い出しながら「なんだかテーマパークみたい」。

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外宮の正宮にお参りしたのち、土宮、風宮、多賀宮にもお参りしました。

さて、外宮をあとにして、自転車で猿田彦神社と内宮へ向かいます。

(後編へつづく)

2017年3月11日 (土)

枕草子/方丈記/徒然草 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集07)

枕草子/方丈記/徒然草 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集07)
枕草子/方丈記/徒然草 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集07) 』は、学校で習ったことはあっても全文を読み通したことがないので試しに手にとってみました。2016年10月に「岩瀬文庫」で見た枕草子の写本がまったく読めなくてショックを受け「それなら現代語訳で」と考えたのと、同シリーズの『平家物語』を読むことができたので、枕草子もなんとかなるのでないかと期待してのことです。

一条天皇の中宮定子に仕えた宮中で見たこと、聞いたこと、感じたことを軽妙なタッチで描き出す清少納言。「春はあけぼの」が「春は夜明けが好き」。胸がときめくもの、満ち足りるもの、気がかりなものはよいとして、いたたまれないもの、あきれはてるもの、憎らしいものをいくつも思い出して数え上げるというのはあまり楽しい作業とは思えません。馬は、牛は、猫は、滝は、川は、里は、草は、と書き連ね「歌集は万葉集、古今集」。宮中の様子や出来事を垣間見ることができるのも興味深い。宮中では鶯が鳴かないというのは本当でしょうか。

『方丈記』の現代語訳には驚きました。なにせタイトルが「モバイル・ハウス・ダイアリーズ」です。荒れ果てた京の町は物騒だからと、南の外れの日野にちいさなあばら家(掘っ建て小屋?)を建てて暮らしていたようです。地名、人名などの固有名詞がカタカナ表記になっていることもあって、方丈記だと知らずに読んだら、12世紀のSF小説かと思ってしまいます。30頁ほどの短い文章なので、高校生にタイトルを伏せて読んでもらい感想文を書かせたら面白そう。方丈記だと看破する人もいるでしょう。1180年の福原京への「首都移転」は『平家物語』にもありましたっけ。同じ出来事でも、見る人によって捉え方がちがうのがおもしろい。

『徒然草』が個人的にはいちばんおもしろかった。ひきこもりのボッチかと思ったら、宮中のことを知っているし、和歌や芸能にも通じてる。兼好というのは何者かと思ったら、父親が吉田神社の神職で、宮仕えもしていたけれど、その後出家したらしい。41段の「賀茂競馬」がいまでも行われているのはすごい。188段では「一事を必ずなさんと思うならば、他のことを破っても悔いてはならない」。202段では神無月には神様は伊勢に集まるとあるけれど、それって出雲じゃないのかな。226段では平家物語の作者は信濃前司行長とある。242段に「人間が求めるもの。第一に名声、第ニは色欲、第三は美味である」。1番目と2番目はわからないけれど3番目は同感です。

おかげさまで、ざっとではありますが、枕草子、方丈記、徒然草を読んで、どういうものなのかはわかりました。ふだん読んでいる時代小説とちがって、その時代を実際に生きている人が書いたものはひと味ちがいました。

お勧め度:★★★★★

2016年12月21日 (水)

名古屋能楽堂バックステージツアー:能舞台に立つ

名古屋能楽堂には「舞台公開日」というのがあるのですが、行ってみたら客席から舞台を見るだけ。それではいつも見ているのと同じです。がっかりしていたら「バックステージツアー」なる企画(事前申込制、有料300円)があるとのこと。そこでは楽屋や鏡の間、橋掛りから舞台と、能楽堂の裏側を見て回ることができるのです。鏡の間から先へは白足袋を履いていなければ立ち入ることができません。

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受付を済ませると、上のような資料とスリッパを渡されます。客席に座って白足袋に履き替えるのです。まずはそこで能楽堂の構造などについて説明を受けます。定員40名なので2グループに分けてバックステージを見学します。参加者の8割は女性でした。

まずは楽屋です。旅館の大広間みたいですが、一部屋ずつ「囃子方」「狂言方」「ワキ方」「シテ方」そして「装束の間」に分かれています。いちばん手前の「囃子方」の隣には大鼓の乾燥室があり、そこで炭を燃やすようになっています。一方、小鼓は適度な湿気が必要だとか。むずかしいですね。

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いちばん奥には「作り物の間」があり、作り物の材料が保管してあります。ピンクのカバーがかけてあるのが「道成寺」で使う釣り鐘です。高さ180cmくらいあって重さも50〜60kgあるとか。舞台の天井にはこれを吊り下げるための滑車がついています。

ただ、骨組みしかなくて、公演ごとにこれに布を貼って仕上げるそうです。公演は基本的に1回限りだから、その都度作り物を用意するのは無駄な気がしますが、流派によってもちがいが出るので仕方ないのか、伝統が合理性を覆い隠しているのか。

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実際に能面をつけて廊下を歩いてみましたが、能面は自分が見やすいようにつけるのではなく、見た目が美しいように付けるのだとか。顎が1cmほど見えるように付けるように言われてやってみたのですが、両手を前に伸ばして人差し指と親指で円をつくったくらいの視界です。舞台では足元を見ようと下を向くわけにいかないから大変です。

さて、装束の間で着付けをしたら、廊下の向こうの「鏡の間」に入り、鏡のまえで面をつけます。

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そして、揚げ幕の両端の竹をふたりで息を合わせて立てることで幕が上がります。

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揚げ幕を潜って橋掛かりを渡ります。あの世からこの世へ渡っていくわけです。床板は縦に貼ってあります。試しに踵を上げないようにすり足で歩いてみたけれど意外と難しい。速くは歩けません。

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橋掛かりと本舞台の床板は縦ですが、その間の後座は横に貼ってあるので、面で視界が限られていても、足裏の感覚でどこにいるかがある程度感じ取れるそうです。でも、床面は平らで、それほどはっきりとはわかりません。それだけ神経を研ぎすませているということなのでしょう。

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本舞台です。天井の照明がかなり眩しい。床下は空洞で、コンクリートで音が響きすぎないように吸音材が置いてあるとか。昔の能舞台は瓶を置いて共鳴させていたのとは対照的。踵でドンっと床を踏むと、いい感じに響きます。地謡座あたりに正座したら、床は温かみがあって気持ちよかった。ただ、わたしは10分以上の正座は無理。よく見ると床には細かい傷がたくさんあります。

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老松を描いてある鏡板の裏側です。ここから床下を覗くことができますが、真っ暗でなにも見えませんでした。来年は老松を若松に替えるそうです。(若松は常設展示中)

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たいへん興味深いバックステージツアーでした。そう、これなんです。表側ではなく裏側が見たかった。これで一層「能楽」が身近に感じられるようになりました。ありがとうございました。

2016年12月19日 (月)

パンシノンのシュトレンに酔う

岐阜・柳ケ瀬にあるパンシノンで買ってきたシュトレンの包みを開けてみました。

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ビニール袋に包まれた紙ねんど? いや、硬いから石膏?

シノさんが話してたのはこのことだったのか。日持ちするように砂糖でコーティングしてあるって。塩釜ならぬ、砂糖釜。

封を開けて、端っこから5mm幅で3切れ取って齧ると、砂糖の甘さとバターの香り、くるみやドライフルーツのカリッとした食感が楽しい。パンとクッキーの合いの子。

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クリスマスシーズンには『34丁目の奇跡』がいい。映画を見ながらシュトレンをちまちま、ちょっとずつ齧ってるとほっこり、幸せの味がします。

あれ、なにかおかしい。顔が熱くなってきたぞ。シノさん、一体どれだけお酒を入れたの!? 酔っぱらっちゃったじゃないですか。幼い頃「奈良漬食べて酔っ払った」と亡父に散々からかわれたのは伊達じゃない。「シュトレンに酔う」は比喩ではなくマジです。

寝る前に2切れ、晩酌シュトレン!

2016年12月18日 (日)

岐阜・柳ケ瀬探訪:古書と靴とパンと

岐阜の柳ヶ瀬ってどんなところなんだろう?

最初にレンタサイクルで走り回ったとき、あちこちに商店街が伸びていて、一体どこが柳ヶ瀬商店街なのかわからないし、シャッターが下りたままの店も多くて閑散とした印象を受けました。それでも岐阜を何度か訪れ、ネットで調べたお店などを訪ねるうちに、すこしずつ印象が変わってきました。

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毎月第3土曜日はパンシノンの「たまごサンドの日」。名古屋駅から快速で20分とはいえ、頻繁に通うことはできないから、どうせ行くならたまごサンド目当てになるのです。今回は次男を誘ったので、パンシノンだけでは寂しい。周辺で面白そうなお店を探してみました。

まずは「古書と古本 徒然舎」。(古書と古本ってどうちがうのだろう?)

棚ごとにジャンルがちがっておもしろい。普段は気にしない本、絶版になった本など、興味のある本を手にとってみることができます。古書は一期一会。ほしいと思ったら買っておかないと後悔します。『能への誘い』(金春國雄著)は、能楽堂や笛、鼓などの図版が豊富で参考書として使えそう。翌日、名古屋能楽堂のバックステージツアーがあるので絶好のタイミングです。この本で予習しておきましょう。

それと古書ではないけれど「気になる京都3 あの店・あの場所」(風の駅)というミニコミ誌?を「おさんぽパンMAP3付き」に惹かれて買いました。今度京都に行くときに持っていってパン屋さん巡りをしよう。そう、わたしはおいしいパンが大好きなのです。

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次に向かったのが「やながせ倉庫」。古い2階建てアパートを改造して、カフェ、アクセサリ、古書、革製品、衣料品などを扱う小さなお店が入っています。名古屋でいうと「覚王山アパート」を大きくしたような感じ。

「革工房 COMOC」で、靴のサイズ、色、靴底の種類を選ぶセミオーダーでお願いしました。「年内は無理ですよね」「えぇ、1月もちょっと…春までには」。忘れた頃にできそうです。即日配達のネット通販に慣れた身には新鮮。おおらかで良いなぁ。お気に入りの ROCKPORT のローファーが、靴底がすり減って駄目になったのが悔しかったので、気軽に靴底を貼り替えてもらったり、修理してもらえるとうれしい。

すぐ近くのツバメヤで、おやつに「大地のどらやき」を買ったら「大地のカステラ」というのがあった。「名古屋店で扱っていたのをこちらでも扱うことになりました」。逆輸入ね。大名古屋ビルヂング店は行列できてて近づけなかった。本店のほうがいい。今度はカステラも買ってみよう。

パンシノンへ向かいます。上の写真の右端はシュトレンです。長さは20cmくらいだけど、ずっしり重たい。今回初めてカウンターに座りました。なにはともあれ、たまごサンドです。「パンの耳付きで」「耳は落として、添えていいですか?」「あ、はい」。

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なるほど、こう切りたかったから耳は落とさなければならなかったと。「盛り付けが変わったんですね」「えぇ、進化してます!」。いつもながら美味しい。このために岐阜まで来ているようなものです。シノさんは「だし巻き卵を極めたいんです」。ぜひ極めてください。楽しみに待ってます。

これだけだと物足りないので「おまかせプレート」をひとつ頼んでシェアします。

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このクロワッサンがシャクシャクですごく美味しい。わたしはこのクロワッサンが日本一だと思います。でもテイクアウトで温めて食べても、お店ほどシャクシャクじゃない。悔しい。なにが違うんだろう。焼き立てじゃないから? 今度訊いてみなくてはなりません。下の写真はクロワッサンとメロンパン。小さめのメロンパンはやさしいお味でした。

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たまごサンドもその場で焼いて作ってくれるし、イートインはひと味ちがいます。明るく気さくなシノさんとの会話も楽しい。女性グループのお客さんが「ウサギが食べるようなサラダをください」と頼んだら「それじゃニンジン多めで」。「ピーターラビットかよっ」と心のなかでツッコミます。たしかに、ここで出てくる野菜はおいしい。おまかせプレートに付いてきたごぼうのポタージュもコクがあっておいしかった。それもシノさんのこだわりなのでしょう。「パンの耳もほんとは揚げて砂糖まぶしたいんです」。

ここではパンを焼いている女性スタッフがパンを売っているし、調理、接客をしてくれるから「この人たちがつくってくれたパンなんだ」というのが見えるのが良い。おなじパンでも、より身近に感じられます。お店によっては売り子さんが別だったりするじゃないですか。それだと誰が作っているのか見えなくて寂しい。

パンシノンは「パンとワインのお店」だそうですが、表の「パンシノン」は仮の姿。真の姿は、奥の「バールシノン」にあります。テイクアウトだけじゃもったいない。ぜひイートインしてみてください。

なにを商っていても、お店を決めるのは「人」です。本や靴やパンが好きな人間同士の付き合いがあってこそ。ただモノがほしいだけならAmazonで済ませてもいいけれど、訊きたい、語りたい、浸りたいなら店に足を運ぶべき。

足を運ぶ価値のあるお店が柳ヶ瀬にはあります。

2016年11月14日 (月)

2016 やっとかめ文化祭 辻狂言「膏薬煉」を観てきました!

KITTE名古屋での「やっとかめ文化祭」は、ストリート歌舞伎を終え、端唄、「なごやうた」と続きます。2Fから見るとこんな感じ。舞台が小さいことがわかります。

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本日の辻狂言は「膏薬煉」(こうやくねり)。鎌倉と都(京)の膏薬煉がお互いの名声を聞いて、どれほどのものか確かめてやろうと旅に出て、ある場所で「薬臭い」「松脂臭いぞ」と偶然出会ったのでした。

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ふたりはまずは膏薬の名称と系図(由来)について交互に話します。鎌倉の膏薬を親指の腹に塗り、暴走した馬に向かって「吸え、吸え」というと見事に馬を吸い寄せたというのです。都の膏薬は、清涼殿の東庭におおきな石を置くのに、親指に塗って「吸え、吸え」というと見事に石が持ち上がって置くことができたとか。

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つづく薬種自慢では「空を飛ぶドウ亀」「榎の枝になる蛤」「6月30日に降った雪の黒焼き」「千尋の深さの海の底に生える筍」など、いかに珍しい材料を使っているかという、おかしなホラ吹き合戦になっています。

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最後は、どちらの軟膏が吸う力が強いか、鼻に塗って勝負しようということになり、睨み合って「あっち向いてホイ!」が始まります。さて、勝負はどちらが勝つのやら…。ほんと、狂言は古典漫才です。

KITTE名古屋であれば、もうすこし大きな舞台かと期待したのですが、円頓寺商店街のときと同じでした。1.5m×3mちょっとでしょうか。登場するのはふたりだけですから、十分な広さに思えるかもしれませんが、本来能舞台は6m四方ですから、それに比べるとかなり狭いのです。冒頭、左奥の常座に都の、右手前のワキ座に鎌倉の膏薬煉が座るのですが、その間2mもないでしょう。コロンと床を一回転するときなど舞台から落ちないかとヒヤヒヤします。

この舞台を見ていて『出雲の阿国』を思い出しました。歌舞伎を生み出した阿国の一座は、京都は鴨川の河原に舞台を設えて演じていたのです。土間ではなく、木を組んだ舞台があれば御の字だったとか。その舞台がこんな感じだったのではないでしょうか。名古屋市中、どこへ持っていっても舞台として設えることができる最大サイズがこれなのかもしれません。

演目がひとつ終わるたびに、演者が参加する次回イベントがあれば、司会が紹介するのですから「狂言(能)は名古屋能楽堂へ行けば見ることができる」ことを案内するべきだと思います。そうすれば、偶然通りかかって見た辻狂言でも「次に繋げる」ことができます。それでこそ「文化祭」でしょう。

来年、第5回「やっとかめ文化祭」を楽しみにしています。

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