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2019年6月 1日 (土)

新章 神様のカルテ (夏川草介)

新章 神様のカルテ
新章 神様のカルテ 』は「神様のカルテ」シリーズの最新刊です。

主人公の一止は榛名との間に小春という娘に恵まれ、本庄病院から信濃大学の大学院生として大学病院で働くことになりました。医師8年目。大学病院に移っても激務であることは変わらないようです。

1. 緑光
2. 青嵐
3. 白雨
4. 銀化粧
5. 黄落

「元来が医療というものは、人が人の命を左右するという無茶な使命を負わされている。かかる乱暴な礎石の上に、理不尽と不条理と矛盾の三本柱を立て、権威という大きな屋根をかけたのが大学病院だ」。すごくよくわかる説明です。

理不尽と不条理と矛盾に弄ばれ、患者の命を支えるという重圧に耐え、一止はそれでも淡々と漱石節で語ります。生真面目で堅苦しいユーモアが愉快です。しかし、大学病院は重症患者が多いようで、フィクションだとわかっていても気が滅入ります。

クライマックスは残り3分の1。膵癌の29歳女性が7歳も娘と夫との暮らしを1日でも長く続けたいと願い、それに懸命に向き合う医師の姿は感動的でした。スタバで読んだのは失敗。涙が止まりませんでした。

毎日のなにげない暮らしがどんなに幸せなことなのか、心に刺さりました。

お勧め度:★★★★★

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