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2019年1月

2019年1月30日 (水)

宮廷神官物語 六 (榎田ユウリ)

宮廷神官物語 王子の証と世継の剣 (角川ビーンズ文庫)

角川文庫版第6巻はまだ出ていないので、角川ビーンズ文庫『宮廷神官物語 王子の証と世継の剣』を図書館で借りてきました。

藍晶王子が王位継承の儀式を行うことになったのですが、世継ぎの証である剣は盗まれたまま。そこで大神官が代わりに南の孤島へ赴き「徴」を持ち帰るよう代替案を出したのでした。鶏冠はもちろん天青もいっしょに向かったのですが...。

そもそも宝剣の在りかは読者には自明だったのですが、それがスルーされるから「あれ?」。作者は何を企んでいるのかと思ったら衝撃のラストが待っていました。

お勧め度:★★★★★

2019年1月27日 (日)

宮廷神官物語 五 (榎田ユウリ)

宮廷神官物語 五 (角川文庫)

宮廷神官物語 五 』では、偽の慧眼児として都を離れた天青は男装の櫻嵐と旅芸人の一座に紛れ、天青の故郷の村を目指します。

柘榴婆の庵に着くと櫻嵐たちは酒盛りを始め、村から酒を運ばされる天青はプンプン怒りながら歩いていると、慧眼児としての修行に巻き込まれて...。

一方、都では蝶衣麗人を毒殺しようとした疑いで藍昌王子が捕らえられ、もうひとりの慧眼児・羽汀に見分させるというのです。明らかに景羅大臣の陰謀なのに告発できないのがもどかしい。というか、宮中に悪役が必要だから景羅大臣を生かしているだけでしょ? 三文芝居みたいで納得いかんなぁ。

お勧め度:★★★☆☆

2019年1月24日 (木)

利き蜜師物語 銀蜂の目覚め (小林栗奈)

利き蜜師物語 銀蜂の目覚め

利き蜜師物語 銀蜂の目覚め 』は、魔王と魔物がいて、魔法使いと弟子がいて、密かに闘っている世界の物語。しかし、それが蜂にまつわるお話なので、ミツバチがいて蜂蜜があって、利き蜜師という職業があり、専門の大学まである。

お話としては面白いのですが、世界観に馴染みづらいためにアウェー感がハンパないのです。おかげでのめりこめずに苦労しました。本としては、表紙絵も雰囲気がよく出ているし、装丁も紙質も活字の配置もソフトカバー本として手に馴染み、目に優しく、よくできています。

わたしは世界観に馴染めませんでしたが、利き蜜師・仙道と、その弟子・まゆの活躍を読んでみてください。続編もあります。

お勧め度:★★★☆☆

2019年1月21日 (月)

室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君 (阿部暁子)

室町繚乱 義満と世阿弥と吉野の姫君 (集英社文庫)

室町繚乱』はサブタイトル「義満と世阿弥と吉野の姫君」の世阿弥に興味を惹かれて手に取ってみたところ、深い歴史考察が感じられる一方でラノベ風の笑いもあり、たいへん面白い一冊でした。

表紙絵のちょっと勝気な顔立ちの姫は、南朝帝の妹宮・透子。北朝に寝返った楠木正儀を追って、乳母と二人で吉野を抜け出し京へと乗り込んだのですが...。

いきなり人買いに攫われるわ、宿敵・足利義満と対面してしまうわ、世間知らずのおてんば姫と、性悪いじめっ子将軍義満との掛け合いが愉快です。そして、能楽ファンのわたしとしては、義満に見出された猿楽師の観阿弥と鬼夜叉(のちの世阿弥)の活躍に拍手を送りたい。

あくまでフィクションであり、キャラが作られているとはいえ、当時の時代背景から幽玄能が生まれてきたことも想像でき、そういう意味でも楽しめました。

ただ、P175で(舞台の)「幕を上げさせた」というのに疑問を感じました。現在の能には歌舞伎のような幕はありません。昔はあったのでしょうか?

時の帝と姫宮という意味では『後宮の烏』と似ています。どちらもシリアスな背景を抱えていても、クスッと笑えて楽しめます。

お勧め度:★★★★★

2019年1月18日 (金)

iPhone SE「不正なSIMです」エラー対応記

ある日突然、iPhoneの画面左上に見たことのない文字列が現れました。「不正なSIMです」。

Img_1903

これでは通話やモバイル通信ができず、WiFi接続のみ。これは困った。早速ネットで対策を調べて試してみます。

1. 再起動する
2. SIMカードを挿し直す(電源ONのままでOK)
3. キャリアのプロファイルを再設定する
4. iOSを最新版(12.1.2)にアップデートする

だめです。上記1と2は何度か試しましたが変わりません。となると、原因はSIMカード不良か、iPhoneの故障。

原因の切り分けがしたい。

もう1台iPhoneがあれば、そちらにSIMカードを挿して認識するかどうか確認できるのですが、運悪く用意できません。スマホ修理店に足を運んで相談してみたのですが「うちは予備のiPhoneがないので無理です」。アップル専門の修理店では「うちにあるiPhoneに挿すと情報を読み込んでしまうので個人情報保護の点で問題があります」。ほんとかなぁ?

こうなったらアップルストア名古屋栄しかありません。

休日だったのでサポートの待ち時間は2〜2.5時間。一旦帰宅して出直しました。ここでは予備のiPhoneに挿してみてくれました。するとやはり「不正なSIMカードです」。それじゃSIMカード不良では? と思ったのですが、サポートスタッフいわく「SIMカード不良もありえますが、iphone本体故障の可能性もあります」。対策はというと「SIMカード交換、すべてのコンテンツと設定を消去(リセット)、それでもだめなら本体交換」とのこと。ちなみに本体交換の費用を尋ねると3万円ちょっととのこと。3万でSEが新品になるならそれでもいいか。

しかし、まずはSIMカードです。

Biglobeに事情を説明し再発行を依頼します。費用は3千円ちょっと。依頼してから2日でSIMカードが届きました。前回のはdocomoマークが印刷されていましたが、今回は無地です。さて、挿し直してみると...

Img_1906

やった、直った!!!

突然SIMカードが壊れる(読めなくなる?)こともあるんですね。いざ屋外でスマホが使えなくなると慌てます。

2018年にiPhone SE2が発売されず、いま買い換えるならiPhone7か8だけど食指が動かない。とにかく今のiPhoneラインアップは高すぎます。パソコンじゃないのだからスマホに10万近くも出す気になれません。SE2が5万円で復活しないかなぁ。(お願い、アップル!)

2019年1月17日 (木)

風と行く者 守り人外伝 (上橋菜穂子)

軽装版 風と行く者 (軽装版 偕成社ポッシュ)

風と行く者 』は『天と地の守り人』三部作完結から11年、『流れ行く者』から10年、『炎路を行く者』から6年後に忽然と著された長編。作者いわく、勇んで書き始めたのに途中で書けなくなった作品のひとつだと。懐かしくて思わず買ってしまいました。

バルサが昔、ジグロと共に護衛を務めたサダン・タラム〈風の楽人〉も世代交代していたのですが、再びバルサはサダン・タラムの護衛の旅に出ることになったのですが...。

民族間の紛争が今に至るまで長く影を落としていることは現実世界でも見られること。その不和の原因を突き止め、解決策を見つけることができれば将来に希望が持てる。本当の意味での「守り人」の姿をバルサが見せてくれます。

お勧め度:★★★★★

2019年1月14日 (月)

後宮の烏 2 (白川紺子)

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 2 』は、待望の続編。期待を裏切らない面白さ!

幽鬼を祓ったり、幽鬼に頼みごとをされたりしながら、日々訪ねてくる高峻は皇帝。その皇帝に対して「うるさい」「帰れ」「馬鹿者」と悪口雑言を投げつけるのは「冬の王」烏妃である寿雪。ありえないですよね。

先代の烏妃からは人を寄せ付けるな、ひとりで生きろと厳しく言われていたのに、側仕えが増えるし、皇帝まで足繁く通ってくる。側妃ではないので夜伽はしない。それなのに「来るな」と言ってもやって来る。

寿雪と高峻はすこしずつ、手探りで互いの中に慰めを見出します。それが破滅へつながる道だとしても...。

なんか嫌な予感。表紙には、烏を襲う梟が描かれています。烏妃の秘密がすこしずつ明かされていく2巻です。スタバでコーヒー片手にじっくり楽しませてもらいました。第3弾も待ってます!(それまでは『下鴨アンティーク』の残りを読んでましょうか)

お勧め度:★★★★★

2019年1月12日 (土)

愛なき世界 (三浦しをん)

愛なき世界 (単行本)

愛なき世界 』は三浦しをんの最新作。帯には「恋のライバルは草でした。(マジ)」とあって、面白そうなので飛びつきました。

舞台は、本郷のT大理学部生物学科の松田研究室。そこにシロイヌナズナ(葉っぱ)をこよなく愛する本村紗英に惚れた、近所の食堂見習い・藤丸陽太がフラれる物語です。(笑)えません...。

舟を編む 』では辞書編纂部署を『風が強く吹いている 』ではマラソンランナーを取材して書かれたのでしょう。つまり、植物の研究についてかなり突っ込んだ取材をされたものと思われます。読む前にメンデルの法則を復習しておきましょう。(冗談です)

それにしても基礎研究って地味で地道で根気のいる仕事。実験ノートをきちんと取っておくことも大事。このあたりは作中でも松田教授がしつこいくらい念押ししているから、STAP細胞論文疑惑のようなことが二度と起きないようにという配慮があるのでしょう。

一方で教授いわく「予想どおりの結果を得るための実験など、退屈です。(中略)実験で大切なのは独創性と、失敗を恐れないことです。失敗のさきに、思いがけない結果が待っているかもしれないのですから」。たしかに実験の失敗が発見につながったという話はよく聞きます。

さて、藤丸の恋のゆくえが気になる方は、実際に読んでみてください。

お勧め度:★★★★★

2019年1月 9日 (水)

ジャガー・ハンター/竜のグリオールに絵を描いた男 (ルーシャス・シェパード)

ジャガー・ハンター (新潮文庫)
ジャガー・ハンター 』 は『竜のグリオールに絵を描いた男』を読んでみたくて、図書館で検索したらヒットしたものです。

全長200m近い、巨大な竜グリオールに「絵を描く」ってどういうこと?

数千年前に魔法使いとの戦いに敗れたグリオールは動けず、体は草木におおわれ川が流れて滝となり、近くには村ができている。人々はグリオールの思念に操られ、離れることができません。身体に絵を描くことでグリオールを殺すことができるというのでしょうか?

奇想天外で、短編ですが楽しめました。一切動けないのに、ときどき瞼を開くところなんて映像化したら(怖くて)迫力あるでしょうね。

お勧め度:★★★☆☆

2019年1月 6日 (日)

継続捜査ゼミ (今野敏)

継続捜査ゼミ (講談社文庫)

継続捜査ゼミ 』は『隠蔽捜査』の今野敏の変わり種警察小説。

元刑事が女子大の教授に。5人の学生に参加する「刑事政策演習ゼミ」では、実際に過去に起きた殺人事件をテーマに「捜査」を開始するのですが...。

学生がゼミで事件を解決ってなにそれ? と思ったのですが、女子大生が現場に乗り込んで大暴れするわけではなく、あくまでゼミでの演習扱い。ただ、現職警官から捜査情報は聞き出すし、事件の証人にも会いに行くのです。マスコミが知ったら即クビだな、この先生。

長編小説のわりに読みやすいのは『隠蔽捜査』同様、文章が淡々として薄いから。これは悪い意味ではなく、濃すぎると(すぐに嫌気がさして)読めません。

女子大生と警察のコラボなんて、絶対にありえないファンタジー小説。軽いノリで読めます。

お勧め度:★★★☆☆

2019年1月 3日 (木)

なりたい - しゃばけシリーズ 14 (畠中恵)

なりたい しゃばけシリーズ 14 (新潮文庫)

なりたい 』は「しゃばけ」シリーズ第14弾。「妖もの」の長寿小説ですね。

廻船問屋兼薬種問屋 長崎屋の若旦那・一太郎は身体が弱いのですが、それでもなんとか店の手伝いをしようとするのですが、その度に熱を出して布団に逆戻り。そこで、結局は妖たちの力を借りることになるわけで...。

1. 妖になりたい
2. 人になりたい
3. 猫になりたい
4. 親になりたい
5. りっぱになりたい

14巻になっても、若旦那は身体が弱く、仕事もできず、独身。にぎやかな妖たちがいるとはいえ、主人公の若旦那に変化がないのでマンネリ感が否めません。

お勧め度:★★★☆☆

2019年1月 1日 (火)

ハロー・ワールド (藤井太洋)

【Amazon.co.jp限定】ハロー・ワールド(特典: オリジナルショートストーリー データ配信)

ハロー・ワールド 』 は日経新聞夕刊の文化面で紹介されて興味を持ったのですが、新聞に載ったことではなく、誰(評者)がそう書いたかに注目すべきだということを昨年学習しました。どんなに評価が高くても「この人とは好みがちがう」場合は参考になりません。

しかし、今回はアタリでした。IT関連のエンジニアは必読。フィクションとはいえ、とってもリアル(現実に即しているという意味で)なのです。

1. ハロー・ワールド
2. 行き先は特異点
3. 五色革命
4. 巨像の肩に乗って
5. めぐみの雨が降る

主人公は、空撮用ドローンを販売する会社の「自称・何でも屋」エンジニア、ヤスヒロ・フヅイ。友人ふたりと開発した、iPhone用広告ブロッカーアプリがインドネシアで急に売れ出します。一体なぜ!?

日本の外ではなにが起こっているのか。

ネットは世界を巡り、人と人をつなぐのですが、それを快く思っていない人たちもいるわけで...。知識としては分かっているつもりでも実感のなかった事柄が、突然目の前にドンっと現れたよう。

本書に啓発されて、わたしもiPhoneにBBCニュースアプリをインストールしました。なるほど、たしかに今イギリスにとってBrexitは大問題。世界で起こっていることが生々しく伝わってきます。

パソコンやネットに興味がある人はぜひご一読あれ!

お勧め度:★★★★★

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