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2018年10月22日 (月)

昭和天皇のお食事 (渡辺誠)

昭和天皇のお食事 (文春文庫)
昭和天皇のお食事 』は『ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ 』の冒頭で紹介されていたのを見て、即、ネットから名古屋市図書館で予約したのです。

が、実際に紹介されていたのは『昭和天皇のお食事 』(板垣 信久、小西 千鶴著)でした。こちらは名古屋市図書館は所蔵しておらず、思わず同名の表記の本を借りたのでした。調べて見ると愛知県内の図書館にはなくて、国会図書館(東京、大阪)か岐阜県図書館にあります。買うには高いので借りたいけれど、岐阜県図書館では借りることができません。困ったな。

でも、この本も面白かった。昭和天皇がなにを食べているのかなんて知りませんでしたから。ホテルのフランス料理人だった著者が皇居の大膳に勤めることになり、それまではコストとスピード優先だったのが、食材の無駄よりも料理の完成度を求めることに戸惑い、ひととおりのことが叱られずにできるのようになるのに2年を要したといいます。

宮家は国賓も招くわけですから、さぞかし贅沢をしているように思ったのですが、そうではなく、鰻の蒲焼がお好きだったとか、高級フランス料理ばかり食べていたわけではないよう、すこし親近感をおぼえました。作中にもありますが、内外の賓客の接待のために昼も夜もフォアグラではつらいでしょう。そういうものはたまに食べるから美味しいわけで、ふだんはごはんと味噌汁がいちばん。好きなときに、好きなものを食べられるという意味では庶民のほうが幸せです。

また、今上天皇や皇太子殿下ではまた料理の出し方も変わってきているようで興味深いです。料理は人の身体をつくり、人を幸せにします。宮家の健康を背負っているという自負がつよく伝わってきます。大林宣彦のあとがき「解説にかえて」が泣けました。

お勧め度:★★★★☆

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