« 料理人の光 ヤッさんIV (原宏一) | トップページ | 姫町能の「道成寺」を観てきました »

2018年9月25日 (火)

サラバ! (西加奈子)

サラバ! 上 (小学館文庫)
サラバ! 』 に限らず、直木賞とか芥川賞とは距離(時間)を置く癖があるので、4年経ってようやく読んだのですが、非常にくたびれました。

はじめのうちは、ユーモラスな言い回しにクスクス笑いながら読めたのですが、その後も家族の紹介を通じて、延々と自分探しの旅が続くので何度挫けそうになったことか。

それでも、イランで生まれてエジプトで育ったという、異国の地での出来事はおもしろい。エジプトから帰国した母親の戸惑いが愉快。

「まず、スーパーの品数と清潔さに打ちのめされた。一時帰国のときは、宝物のように見えたそれらが、これから永遠に手に入るものだと認識してしまった途端、どうしようもなく贅沢で、ふざけたものに変わった。あらかじめ小さく切られたネギのパックを見て、母は「嘘やろ」と言い、レトルトの袋に書いてある「ここからお開けください」の矢印を見て「阿呆か」と言った。母が言うには、このままでは、日本人の手は退化し、脳みそも小さくなるに違いない、とのことだった」。

これはまったく同感です。日本の企業は日本人(顧客)を甘やかしすぎ。かまぼこや卵焼きくらい自分の手に包丁をもって切りなさい。中学高校入試に「生活力」という実技科目を加えるべきではないでしょうか。

お勧め度:★★★☆☆

« 料理人の光 ヤッさんIV (原宏一) | トップページ | 姫町能の「道成寺」を観てきました »

現代小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1887876/74154326

この記事へのトラックバック一覧です: サラバ! (西加奈子):

« 料理人の光 ヤッさんIV (原宏一) | トップページ | 姫町能の「道成寺」を観てきました »