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2018年4月26日 (木)

田園発 港行き自転車 上・下 (宮崎輝)

田園発 港行き自転車 上 (集英社文庫)
田園発 港行き自転車 』は、東京、富山、京都、金沢を舞台にした「血縁」の物語。とくに富山の立山連峰、黒部川とその河口に広がる風景がすばらしい。一度行ってみたくなりました。

ただ「田園」というとイギリスやドイツの郊外にひろがる、緑に覆われた丘陵を想像します。日本のたんぼを田園と言われてもピンと来ません。それもあって富山に行って確かめてみたいのです。

さて、絵本作家・賀川真帆の父は15年前に富山の滑川駅で亡くなりました。九州へ出張に行っていたはずの父親がなぜひとりで富山にいたのか。これはどう考えても女絡みでしょう。

自然は厳しくも美しいのだけれど、人は愚かで哀しい。忠臣蔵と同じです。愚かな殿様のせいで藩士と家族は路頭に迷い、父親の愚かな行為は家族を苦しめ、皆の人生を狂わせていく。くどいくらいにおなじ場面を異なる人物の視点で語るなかで、すこしずつ謎が解けていきます。人物描写は秀逸です。ただ、口が軽すぎる。

小説では、人間の愚行も過去のものとして肯定的に描いていますが、わたしは納得できません。

お勧め度:★★☆☆☆

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