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2018年1月

2018年1月25日 (木)

ペガサスの解は虚栄か?Did Pegasus Answer the Vanity? (森博嗣)

ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity? (講談社タイガ)
ペガサスの解は虚栄か?』はWシリーズ第7弾。今回、ハギリ博士が向かうのはインドの富豪宅。パリ万博会場から逃亡したウォーカロンが逃げ込んだ可能性が高いというのです。護衛はウグイに代わってキガタと、アネバネ。せっかくウグイに慣れて来たのに残念です。と思ったら最後にちらっと登場します。お楽しみに!

毎回地球を飛び回るハギリですが、スーパーコンピュータやデボラのようなトランスファもネットを通じて瞬時に世界を一周するわけで「電脳社会」というのが文字通り実現しています。人間が生殖能力を失い、ウォーカロンに受胎能力を持つものがいるという噂もある中、クローンは違法だけどウォーカロンならOKという、いかにもありそうな法律。ここで描かれる社会の未来像はすでに見えているのに、それをいまさらどうしようというのでしょうか。

もはや惰性で読んでいます。そろそろ意表を突いてくれないと退屈です。

お勧め度:★★☆☆☆

2018年1月21日 (日)

七つの人形の恋物語 (ポール・ギャリコ)

七つの人形の恋物語 (角川文庫)
七つの人形の恋物語 』は、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ 』で紹介されていたので読んでみました。パリに出て来たものの仕事を失い、行くあても失った少女ムーシュは、川に飛び込もうかと歩いているところを人形劇一座の人形に声をかけられます。

7体の人形たちは個性的で、ムーシュは彼らと上手に掛け合い、周囲には自然と人垣ができるのでした。ムーシュは彼らと共に行くことにしたのですが、問題は偏屈な座長キャプテン・コック。事あるごとにムーシュに辛く当たります。さて、物語の結末は?

パリを出た一座はランスに向かいます。先月「ランス美術館展」を観たところなので親しみを覚えます。

お勧め度:★★★★☆

2018年1月17日 (水)

八日目の蟬 (角田光代)

八日目の蝉 (中公文庫)
八日目の蝉 』は、昔読みかけて断念したのですが、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ 』で紹介されていたので再挑戦しました。

赤ん坊を連れ去って、自分の娘として育てる。薫と名付けられた子のあどけない笑顔や容赦ない泣き声。赤ちゃんてそうだったなぁと思い出します。とくに生後1ヶ月以内の母親はたいへん。24時間態勢で世話しなければなりません。天使であり悪魔でもある。それでも可愛くて、愛おしい。

東京から名古屋へ来ても、身元を詳しく説明できず、行き場を失ったところを老女に拾われます。しかし、母子手帳もなければ住民票もない。予防接種は、病気になったらどうするのか、学校に通うことができるのか。当然のように社会サービスを受けることができるというのは恵まれているのだと気付かされます。

そして仮初めの親娘が逃げ込んだ先は...なるほどそういう手があったか。しかし、それでも逃げ続けなければならないことに変わりはありません。そこまで「子」に拘るのは母性の為せる技なのかどうか。そして、その娘はどう育つのか。最後まで目が離せません。

お勧め度:★★★☆☆

2018年1月13日 (土)

政と源 (三浦しをん)

政と源 (集英社オレンジ文庫)
政と源』は、三浦しをんの新作小説。じいさん二人が主人公では食指が動かなかったのですが、作者に敬意を称して拝読しました。

1. 政と源
2. 幼なじみ無線
3. 象を見た日
4. 花も嵐も
5. 平成無責任男
6. Y町の永遠

東京都墨田区のつまみ簪職人・源二郎は破天荒な性格のくせに職人としての腕はいい。幼馴染の国政は元銀行員だけあって生真面目で融通が効かない。真反対の性格なのに、なぜかいつもつるんでる。現実には「大人としては」できない無茶をやってくれるから愉快です。

本文イラストは完全に三浦の趣味ですね。コメントは差し控えます。

お勧め度:★★★☆☆

2018年1月 9日 (火)

ヒカルの卵 (森沢明夫)

ヒカルの卵 (徳間文庫)
ヒカルの卵 』は山奥の限界集落に暮らす3人の幼馴染を軸にした「村おこし」の物語。養鶏農場を営むムーさん、娘がかわいくて仕方ない大吉、出戻り直子。お人好しのムーさんが、自慢の卵で村に人を呼ぼうと「たまごかけご飯専門店」を開くことを決意します。しかも無料で食わせるというので、周囲は「絶対失敗する」と猛反対するのですが...。

1. 卵ブーメラン
2. 傷つかない心
3. ヒカルの卵
4. 商売の真髄
5. 魔法の醤油

そもそも美味しいものが出てくる小説を読みたかったのです。たしかに卵は美味しそうなのですが、卵だけではグルメ小説とはいいにくい。それならば川で釣ったイワナやヤマメのほうが美味しそうでした。

お勧め度:★★★☆☆

2018年1月 3日 (水)

作家と楽しむ古典 (池澤直樹、他)

作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首
作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首 』 は「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」で新訳を手がけた作家の講義をまとめた一冊。

わたしもこの日本文学全集で初めて読破した「平家物語」「枕草子、方丈記、徒然草」があり、それぞれの作家の苦労と工夫がわかって楽しい。ただ「古事記」はいまだに読破できずにいます。

・古事記 池澤夏樹
・日本霊異記・発心集 伊藤比呂美
・竹取物語 森見登美彦
・宇治拾遺物語 町田康
・百人一首 小池昌代

お勧め度:★★★★☆

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