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2017年12月22日 (金)

戦場のコックたち (深緑野分)

戦場のコックたち
戦場のコックたち 』は、限られた食糧をすこしでも美味しく食べられるよう、戦場で奮闘するコック兵の物語かと思ったら『バンド・オブ・ブラザース 』でした。

第2次世界大戦後半、連合軍のノルマンディー上陸作戦に始まり、ヒトラーの自殺、ドイツの降伏までを描く、ガチの戦争小説だったのです。疲れました...。タイトルの「コックたち」に惑わされてはいけません。英題は"Armed with skillets"。フライパンでは戦えないのでライフルを抱えています。

たしかにコック兵なのですが、主人公ティモシー・コールの正規の身分は「合衆国陸軍 第101空挺師団第506パラシュート歩兵連隊 第3大隊G中隊隊員」なのです。で、まだ20歳にもならないティムはドイツ占領下のフランスにパラシュートを背負って飛び降りたのです。

1. ノルマンディー降下作戦
2. 軍隊は胃袋で行進する
3. ミソサザイと鷲
4. 幽霊たち
5. 戦いの終わり

悲惨な戦闘が繰り返されるなか、ちょっとした謎解きが気分転換に用意されています。不要になったパラシュートを集めている男がいたり、粉末卵の大量盗難があったり、オランダ人夫婦の自殺、何者かに背中を刺される米兵たち...。戦場でそんなことに手間を割く余裕などあるものか!

あとがきによると「本作品内における連合軍の侵攻作戦は史実に基づきますが、個別の戦闘内容や町並みの描写には、作者の創作が含まれます」。地獄の戦場に、呑気な謎解きは似合わないけれど、それがなければ救いがありません。

本書のなかでも「人間が存在している限り、戦争はなくならない」と言っています。互いに争い、傷つけ合うことのない人間に進化でもしない限り、人類に望みはなさそうです。

お勧め度:★★★☆☆

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