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2017年12月16日 (土)

倒立する塔の殺人 (皆川博子)

倒立する塔の殺人 (PHP文芸文庫)
倒立する塔の殺人 』は、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ 』で「戦争の非日常に遊ぶ少女」と題して紹介されていました。戦時中なので、きのうまで一緒だった友達が「空襲で焼死」したり、買い出しのために叔母が乗った列車が米戦闘機に掃射されて頭蓋を撃ち抜かれたとか、死と隣り合わせの生活なのに悲壮感はなく、ある生徒の死をめぐって「倒立する塔の殺人」と手書きされたノートに小説を回し書きしていく...。

女子校が舞台なので華やかさがありますが、一方で毒もあります。図書室で探す画集がエゴン・シールなのですからアブナイ。なにが倒立するのか、なぜ倒立するのか、だから何なのか? 読んでいるうちに、なにが現実で、どこが虚構なのかわからなくなっていきます。

皆川博子は『少女外道』に続く2冊目でしかありませんが、まちがいなく同じ匂いがします。アブナイです。生と死の境が曖昧になるのではなく、どうでもよくなるという意味で。

お勧め度:★★★☆☆

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