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2017年12月

2017年12月 9日 (土)

彼女のこんだて帖 (角田光代)

彼女のこんだて帖 (講談社文庫)
彼女のこんだて帖 』は、レシピ付き連作短編小説集。

文庫本にしては紙が厚くて白い。うしろにカラー写真入りのレシピが載っているからなのですね。前後を入れ替えれば、小説付きレシピ本になりそう。

「美味しい」と思えればシアワセになれる。これはホント! だから、わたしはふだんから「美味しい」を探し求めているのです。一杯の珈琲から一個のクロワッサン、りんご...なんでもいい。

1. 泣きたい夜はラム
2. 恋のさなかの中華ちまき
3. ストライキ中のミートボールシチュー
4. かぼちゃのなかの金色の時間
5. 漬けもの名鑑
6. 食卓旅行 タイ篇
7. ピザという特効薬
8. どんとこいうどん
9. なけなしの松茸ごはん
10. 恋するスノーパフ
11. 豚柳川できみに会う
12. 合作、冬の餃子鍋
13. 決心の干物
14. 結婚三十年目のグラタン
15. 恋の後の五目ちらし

小説としては13話が気に入りました。9話で高価な松茸を買ってしまうのにもビックリ。短編なので「掴み」の部分で完結してしまって、もっと続けてほしいと思う話もいくつか。そういう意味では、小説としては「消化不良」気味でした。

お勧め度:★★★☆☆

2017年12月 6日 (水)

東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて (成田名璃子)

東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて (光文社文庫)

東京すみっこごはん 親子丼に愛を込めて 』はシリーズ第3弾。

1. 念のための酢豚
2. マイ・ファースト鱚
3. 明日のためのおにぎり
4. 親子丼に愛を込めて

ひさしぶりにグルメ小説というか、美味しいものが出てくるお話を読みたくて『かもめ食堂』『彼女のこんだて帖』といっしょに図書館で借りてきました。

3話と4話は泣けました。柿本さんはボクシングジムのオーナーで、なおかつ「すみっこごはん」の発起人でもあるということはわかっていましたが、彼が元ボクサーだというのは初耳。そして楓の毋・由佳さんとの出会いは新鮮。幼い楓がかわいい!

胃袋だけでなく、心の奥深いところをぐっと掴まれるような感覚。おすすめです。

お勧め度:★★★★★

2017年12月 3日 (日)

かもめ食堂 (群ようこ)

かもめ食堂 (幻冬舎文庫)
かもめ食堂 』は、サチエがフィンランドのヘルシンキで出したレストラン。宣伝広告しない方針なのでお客さんが来ずに、日本のアニメ大好き青年トンミが入り浸ります。そこへ訳あり日本人女性ミドリとマサコも加わって...。

すごくいいです。読み始めてすぐに気に入りました。頑固なところもあるけれど、肩肘張らず、あっけらかんとしたサチエがいい。フィンランド人には「こども」だと思われたみたいだけど、本人は38歳。それを知ったときのトンミの反応が愉快です。

そんなに都合よく宝くじが当たるとは思えないけれど、そこはフィクションだとスルーして、内気で人見知りするフィンランド人を相手に「おにぎり」を売ることができるのやら心配です。おにぎりに巻いてある海苔が「黒い紙」に見えるみたいだから。

とくに大事件が起こるわけでも、ヒーローやヒロインが登場するわけでもないのだけれど「人生っておもしろいな」と思わせてくれる一冊です。日本を出てはじめて見えるものもあるのでしょう。

200ページちょっとの文庫なので気軽に読めます。続編が読みたい!

お勧め度:★★★★★

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