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2017年10月26日 (木)

最後のプルチネッラ (小島てるみ)

最後のプルチネッラ (Style‐F)
最後のプルチネッラ 』 は、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ 』で紹介されているのをみて図書館で借りてきました。ナポリを舞台にした神の道化の物語です。

神に人生を与えられた道化は、あらゆる人生を経験していきます。記憶をもったまま転生を繰り返し、いつか神を笑わせるまで、それは続くのです。

「道化とは<ゼロ>であり同時に<すべて>である。プルチネッラになるためには、あらゆる役を演じ、自らのからだの中にいくつものからだの記憶を重ねてゆかなくてはならない」ということで、名門演劇一家のルカと、大道芸人ジェンナーロは「最後のプルチネッラ」になるべく劇場のワークショップに参加します。最初は互いに反発しあっていたふたりですが…。

「ナポリの<ごろつき>いわく「人生ってのはとびきりゆかいな遊びなんだから」。このあたりに国民性のちがいが感じられます。どんなにつらくても悲しくても笑いを忘れない、あきらめない人たちがいます。

「プルチネッラとは悲しみを抱きしめて、それでも生きて笑うことを選び続けたすべてのナポリ人、ナポリの魂なんだよ」。

仮面劇というと、わたしは能を思い出してしまいます。笑わせるのは狂言であって能ではないし、能に即興劇はありません。文化のちがいは好奇心を刺激します。

お勧め度:★★★★☆

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