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2017年10月 2日 (月)

灯台守の話 (ジャネット・ウィンターソン)

灯台守の話 (白水Uブックス175)
灯台守の話 』は、三浦しをんの『本屋さんで待ち合わせ 』で紹介されていて「旅をする物語」に興味を持ちました。

Caperas

母を亡くした10歳の少女シルバーは、スコットランド北端のラス岬の灯台守ピューに後継者として引き取られます。ピューは盲目ですが、夜ごと、牧師バベル・ダークのお話をしてくれます。灯台守の仕事は光を守るだけでなく、船乗りたちから物語を集め、語ることなのです。

やがて灯台が無人化されることに決まり、シルバーはピューと別れ、ピューが物語を通して教えてくれた真実の愛を求めて彷徨います。そうしてシルバーとダークの魂の遍歴が交互に語られていくのです。

I Love You. この世でもっとも難しい、三つの単語。でも、他に何が言えるだろう?

物語ることで人は救われる。自分のつらい境遇さえも突き放してフィクションにしてしまうことができれば耐えられるかもしれない。全き闇と容赦ない光。荒波に翻弄され押しつぶされる船。それでも物語ることをやめない人間の、〈物語〉です。

お勧め度:★★★★☆

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