« 平成29年 第4回 林定期能を(京都観世会館で)観てきました!【前編】 | トップページ | 量子コンピュータが人工知能を加速する (西森秀稔、大関真之) »

2017年8月 1日 (火)

平成29年 第4回 林定期能を(京都観世会館で)観てきました!【後編】

前編からつづく)

犬も歩けば棒、ではなく「みたらし祭り」に行き当たってラッキーでした。たしかに暑気払いになりましたし、あとは息災であれ、と祈るばかり。

下鴨神社から糺ノ森を抜けて出町柳まで戻って来たところで、駅前の「ベーカリー柳月堂」に寄ってくるみパンをゲット。くるみがたくさん入ってておいしい。

林定期能の会場である京都観世会館は岡崎にあって、そこまで市営バスで行くつもりだったのですが、出町柳のバスターミナルは乗り場がわからず、京阪電車で三条まで行くことにしました。

Img_0324

iPhone の「Y!乗換案内」で「地図」を選択すると「案内」してもらうこともできます。

Img_0326

スマホに案内してもらうまでもなく京都観世会館に到着。しかし、11時20分の開場までは中に入れないみたい。暑い屋外で待っていても仕方ないので、早めのランチにしましょう。

Img_0328

疎水端のベンチで「ふたば弁当」を広げます。出町ふたばで買った赤飯とデザートの豆餅が2個。おかずはファミチキ。お茶はサーモスに入れてあるし、割り箸もつけてもらいました。これが京都ならではの「お弁当」です。ファミチキはおかしいだろうと自分でも思いますが、普段は食べないものなのでOKとします。久しぶりの豆餅は旨い! この素朴なしょっぱさと甘さのハーモニーがたまりません。ふたつも食べたらお腹いっぱいなのだけれど、シアワセ〜!

Hayashi201704

事前に電子メールで「林定期能チケット申込み」として連絡しておけば、当日受付で代金とチケットを引き換えてもらうことができます。手軽に前売券を申し込むことができるので助かります。

本日の公演は能「俊寛」「百万」「天鼓」の3曲と狂言「口真似」、それに仕舞3曲という豪華ラインアップ。12時開演、17時半終演予定ですから、休憩時間を除いて実質5時間。これで全自由席4,000円はリーズナブルだと思います。

この能楽堂には2階席があります。2階席からだと橋掛りから舞台までが一望できるので、ここで観ることにしました。先客の方とあれこれ話しているうちに開演前の演目解説が始まりました。

「俊寛」は『平家物語』で、クーデターを企んだ俊寛僧都が鬼界ケ島に流されたお話。「そこの白川通の向こうのノートルダムの脇の道をずっと上っていくと鹿ケ谷なんです」って、身近に当時を偲ぶ場所があって、京都で観る能というのは一味ちがいます。以前「名古屋片山能」で観た「融」なんて、ここで観たらもっとリアルでしょうね。

3曲の紹介が終わると「俊寛」が始まります。ところが、成経と康頼に続いて俊寛が鬼界ケ島に流されてきたんだなぁ、と思ったら、俊寛だけが島に取り残されていました。あれ、わたし寝てました? やはり寝不足はいけません。失礼しました。

続いて狂言「口真似」です。主人が太郎冠者にむかって「酒の相手を探して来い」と申しつけ、連れてきた相手が実は酒癖が悪い。かといって追い返すわけにもいかず、太郎冠者がうまく話をつけられるはずもないので、主人は「わたしの言うとおりにせよ」。すると、主人が召使いに命じるままに、太郎冠者は客人に命じます。主人が頭に来て手を上げれば、客人を殴る始末。ここまで徹底した「口真似」をやるとは、狂言恐るべし!

能の2曲目は「百万」。これは女性の名前で、我が子を探し求める芸能者の物語。とにかく子方がかわいい。切戸口を屈まずに通った人を初めて見ました。シテの舞も素晴らしく、見応えがありました。

その後、仕舞が3曲。わたしはこれまで「仕舞は退屈でつまらない」と思っていました。でも、出町柳の LIGHT UP COFFEE で浅煎り豆のコーヒーをいただいて「自分の好みじゃないと思っていたけれど、味わい方で楽しめそう」と思ったのです。仕舞もおなじ。そう思って観ると仕舞もそれぞれ趣がありました。

さて、最後に「天鼓」です。天から降ってきた鼓を打つ少年が天鼓。中国の帝が鼓を献上するよう命じたのですが天鼓は拒んだため、捕らえられ河に沈められてしまいます。その後、鼓は誰が打っても鳴らないため、天鼓の父親に打たせたところ、素晴らしい音を出したのです。帝が天鼓を沈めた場所で法要を行ったところ、天鼓の霊が現れて鼓を打ったというお話です。

公演のパンフレットの写真が「天鼓」の後シテです。煌びやかな衣装が眩しかった。2階席から観ていると、全体を見渡すことができ、シテ、ワキ、囃子方、地謡までが一体となって舞台を盛り上げていることがわかります。とくに今回、地謡の低音がよく響いていてよかった。3曲で囃子方は毎回変わり、大鼓の音色にも個体差があることがよくわかりました。打ち方、響き方に好みはありますが、能の一部だと思ってみれば、よくまとまっていたように思います。「天鼓」の最後の場面では「来るぞ、来るぞ…来た〜よしっ!」。最後がすべてピタッと決まったのです。これは感動ものです。立ち上がって拍手をしたかったのですが、マナーに反するようなので我慢しました。

原則、その日一回限りの能舞台。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。でも、すばらしい一瞬のために能楽堂に足を運ぶのです。

京都の大学を出た長男に「京都に能を観にきたよ」と知らせたら「夏の京都、熱中症に気をつけて」。はい、スマホに警告が届いてます。でも、能楽堂の中は寒いくらい冷房が効いてます。

Img_0332

チケット申し込みメールの返信に「会場内は冷房が強めに設定されています。 羽織るものをご持参ください」と教えていただいて助かりました。女性は長袖を羽織っている方が多く、わたしも「天鼓」の頃には寒くなってきました。

会場をあとにするまえに「京都観世会館会報誌」の年間購読(1200円)を申し込んで、8月号をいただきました。基本的に「演能カレンダー」ですが、毎月郵送してもらえれば、また京都に遊びに行くきっかけになるかと思って。

会館を出たところで「天鼓」で太鼓を打ってらした前川さんにお会いしたので「楽しませていただきました。ありがとうございます」。太鼓って思ったよりコンパクトなケースに収まっているんですね。

暑い京都の夏を涼しく過ごすのに、みなさんも観能はいかがですか?

追記:出町ふたばの赤飯も美味しいのだけど、岐阜ツバメヤの豆穀おこわも美味しい。思い出したら食べたくなってきた。でも大名古屋ビルヂング店では売ってない。柳ヶ瀬本店まで行かなくちゃ。あ、隣に「アイスクリーム松ノ家」ってできてる。最中アイスですか。これはぜひ行かねば!(買い食いスイーツに弱いんです)

« 平成29年 第4回 林定期能を(京都観世会館で)観てきました!【前編】 | トップページ | 量子コンピュータが人工知能を加速する (西森秀稔、大関真之) »

iPhone」カテゴリの記事

京都」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

能楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1887876/71294195

この記事へのトラックバック一覧です: 平成29年 第4回 林定期能を(京都観世会館で)観てきました!【後編】:

« 平成29年 第4回 林定期能を(京都観世会館で)観てきました!【前編】 | トップページ | 量子コンピュータが人工知能を加速する (西森秀稔、大関真之) »