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2017年7月25日 (火)

平家物語 犬王の巻 (古川日出男)

平家物語 犬王の巻
平家物語 犬王の巻 』は『平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集09)』を現代語訳した作者による番外編ともいうべき一冊。能を観るようになって興味はあったものの敷居が高かった『平家物語』を初めて読破できたのが、先の日本文学全集だったのです。

本書も語りの文学として、予想以上に面白いものでした。

猿楽の名家に生まれながら、全身あまりの醜さに面をつけさせられ放任された、不遇の子「犬王」と、父親と壇ノ浦に潜っては平家の遺物を引き上げて生計を立てていた「友魚」が出会って物語は始まります。

犬王が生まれたとき「あまりに醜怪で、これはもう毀れた人体がひり出されたのだと思うばかりだった」というのですから想像を絶しています。しかし、そのように生まれついたのには理由があって…。

世阿弥の時代、人気があったのに歴史から消えてしまった犬王と友魚。権力者によって「歴史は作られる」のでした。しかし、だからこそ、よりリアリティをもって犬王の存在を感じることができました。平家物語や能に興味がある方にお勧めします。

お勧め度:★★★★★

追記:能は意外と身近だったりします。能楽堂へ足を運べば観ることができます。愛知県であれば、名古屋能楽堂豊田市能楽堂岡崎城二の丸能楽堂の3ヶ所あります。一般教養だと思って能楽を冷やかしに行ってみてください。意外に気に入るかもしれませんよ。

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