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2016年7月31日 (日)

国を救った数学少女 (ヨナス・ヨナソン)

国を救った数学少女
国を救った数学少女 』は、南アフリカで余った原子爆弾を手に入れスウェーデンに来てしまう。スウェーデン王か首相に渡そうと電話しても秘書に取り次いでもらえないまま月日は過ぎて…。非核保有国スウェーデンの運命はいかに!?

本書冒頭の扉にある、以下の紹介文がすべてです。

1970年代に南アフリカのソウェト地区で育った読み書きのできない子供が、ある日スウェーデンの王と首相といっしょに、じゃがいもトラックに閉じこめられてしまう統計的確率は、457億6621万2810分の1である。この数字は、前述の読み書きのできない子供自身の計算による。

統計的確率がどうであれ、そもそも蓋然性ゼロ。まったく起こりそうもないことが次から次に起こって退屈しません。毒舌ユーモアの感覚は『フルハウス』のようなホームドラマにも通じるように感じます。国がちがって言語が異なっても、ものの考え方、感じ方には人間に共通のものがあるのだということを再認識させてくれます。

主人公のノンベコは頭がいいだけでなく、常に前向き。まずは自分が生き延びることが優先だけど、そこが保証されているなら、ちょっぴりの良識をもって全体がうまくまとまるように運ぼうとします。警察や王や首相、大統領といった権威など物ともせず、逆に振り回してしまうところが痛快です。

愉快な小説をお探しならぜひ!

お勧め度:★★★★★

 

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