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2016年6月 7日 (火)

バベル九朔 (万城目学)

バベル九朔

バベル九朔 』は、小説家志望の主人公が、祖父「九朔満男」が建てた雑居ビル「バベル九朔」の管理人を務めて2年。ある日、セクシーな「カラス女」が降臨。「扉はどこ? バベルは壊れかけている」。なんのこっちゃ?

1. 水道・電気メーター検針、殺鼠剤設置、明細配布
2. 給水タンク点検、消防点検、蛍光灯取り替え
3. 階段掃き掃除、水道メーター再検針
4. 巡回、屋上点検、巡回
5. 階段点検
6. テナント巡回
7. 避難器具チェック、店内イベント開催
8. 大きな揺れや停電等、緊急時における救助方法の確認
9. バベル退去にともなう清算、その他雑務
E. バベル管理人

上記目次を見て「なんのこっちゃ?」。管理人のお仕事をして、そして退去するの? ものすごく生活感いっぱいで、読もうという気力を削がれます。

祖父が描いたという絵を店子が残していった。その絵に触れた途端、溺れるかと思った。な、なに? 現実が崩壊しつつあります。誰もいない世界でたったひとり、少女がいた。ぶっきらぼうな少女から受け取った鍵を手に向かうのは、空に一直線に伸びる、巨大な棒切れのような塔だったのです。

荒唐無稽な展開に戸惑うのは読者だけでなく、主人公も大いに戸惑います。だから、読者は共感しつつ読み進めることができるのです。自分とカラス女と少女。この「3人」の運命や如何に。かつて世界大戦が起こった理由が語られ喫驚(文楽では”びっくり”と読んでた)。どこまで本当で、どこまで現実で、どこからが夢なのか。

地味に見えるけれど、噛み応えがあって、味わい深い。ぜひ一口どうぞ!

お勧め度:★★★★★

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