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2016年6月

2016年6月29日 (水)

国境 (黒川博行)

国境 (講談社文庫)
国境 』は「疫病神」シリーズ第2弾。建設コンサルタント業の二宮と暴力団幹部・桑原は、二蝶会の若頭から金をだまし取った詐欺師を追って北朝鮮へ!

疫病神 』を読んだときに「続けて次作も」と思ったのですが、830ページの厚さに引いてしまってそのまま。でも、先日図書館で見かけて「えいやっ」と手に取りました。

で、読み始めたら、面白くて止まらなくなりました。15年以上前の小説だし、そもそもフィクションだから、どこまでが本当なのかわかりませんが「北朝鮮ってそんなふうなんだ」と興味津々。二宮いわく「衝撃だった。ここまで悲惨な状況だとは思ってもみなかった。それでもなお、この国は“地上の楽園”なのか」。

北朝鮮で「焼肉」を食べるシーンが可笑しい。アヒルかと思ったら蛙だし、牛も豚も鶏なくて、あとはツブ貝とスズメ。いわく「ツブ貝に抵抗はないが、スズメはぞっとしない。碁石ほどの小さな頭に嘴がついている」。伏見稲荷神社の参道でスズメの焼き鳥を見たから「うん、わかる」。桑原の盛大な悪態が目に浮かぶようで笑えました。

本書を読み始めた翌日、岐阜をレンタサイクルでポタリング中、喫茶店や公園などで休憩するたび『国境』を読みふけり、1日で650ページ。せっかく岐阜にいながら脳内は北朝鮮でした。(苦笑)

お勧め度:★★★★★

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2016年6月27日 (月)

先生、子リスたちがイタチを攻撃しています! 鳥取環境大学の森の人間動物行動学 (小林朋道)

先生、子リスたちがイタチを攻撃しています! 鳥取環境大学の森の人間動物行動学
先生、子リスたちがイタチを攻撃しています! 』は「鳥取環境大学の森の人間動物行動学」シリーズ第3弾。

1. イタチを撃退するシマリスの子どもたち!
2. 張りぼての威厳をかけたヤモリとの真夜中の決闘
3. アカハライモリの子どもを探しつづけた深夜の1ヶ月
4. ミニ地球を破壊する巨大(?)カヤネズミ
5. この下には何か物凄いエネルギーをもった生命体がいる!
6. ヒヨドリは飛んでいった

まだ目も開かないシマリスの赤ちゃんたちが、親の居ない間に敵に襲われないようにする知恵。頭で考えたわけでなく、本能として備わったもの。生き残ろうとするエネルギーってすごい!

人間も見習わないといけないと思うこともしばしばです。

お勧め度:★★★★☆

2016年6月25日 (土)

先生、シマリスがヘビの頭をかじっています! 「鳥取環境大学」の森の人間動物行動学 (小林朋道)

先生、シマリスがヘビの頭をかじっています! 「鳥取環境大学」の森の人間動物行動学
先生、シマリスがヘビの頭をかじっています! 』は「鳥取環境大学の森の人間動物行動学」第2弾。

1. イノシシ捕獲大作戦
2. 駅前広場にヤギを放しませんか?
3. 駅前に残された”ニオイづけ”はタヌキの溜め糞?
4. 餌は目で、ヘビはニオイで察知するヤギ部のヤギコ
5. 飼育箱を脱走して90日間生きぬいたヘビの話
6. シマリスは、ヘビの頭をかじる
7. イモリ、1500メートルの高山を行く
8. ナガレホトケドジョウを求めて谷を登る懲りない狩猟採集人
9. 1万円札をプレゼントしてくれたアカネズミ
10. 野外実習の学生たちを”串刺し”に走りぬけていった雌雄のテン
11. 自分で主人を選んだイヌとネコ

8章にて、ワシントン医科大学の臨床心理学者であり、無類の釣り好きとして知られているポール・クイネット氏が、著書『パブロフの鱒』に書いた文章を引用します。
悲観主義者からみてフィッシャーマンが狂っているとしか思えないとしたら、それは、我々が不確実性に立ち向かい、失敗をくりかえしながらも、楽天性を失わずにいるからだ。フィッシャーマンは、9日間1匹も釣れなかったとしても、10日目の朝になるとまた水辺へ進撃を開始する。これこそ、希望が経験に対して偉大なる勝利を収めたことの証でなくてなんだろう。そしてこれこそが、人間の魂の最良の部分でないだろうか。
ドリカムの『何度でも』の世界ですね。たしかにこれが人間の進歩の原動力かもしれません。

お勧め度:★★★★☆

2016年6月23日 (木)

先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます! 「鳥取環境大学」の森の人間動物行動学 (小林朋道)

先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学
先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学 』は、自然豊かな大学で起こる動物事件を、小林先生が人間動物行動学の視点で愉快に描きます。先生の研究室は、周囲から「アナザーワールド」と呼ばれているとか。よほど変わり者の先生なのでしょう。面白そう!

1. 巨大コウモリが廊下を飛んでいます!
2. ヘビが逃げた! ハムスターも逃げた!
3. イモリを採取していてヤツメウナギを捕獲したTくん
4. 大学林で母アナグマに襲われた?話
5. 無人島で一人ぼっちで暮らす野生の雌ジカ
6. ヒミズを食べたヘビが、体に穴をあけて死んでいたのはなぜか
7. 化石に棲むアリ
8. 動物を”仲間”と感じる瞬間
9. カキの種をまくタヌキの話
10. 飛べないハト、ホバのこと

第6章「ジムグリ殺害事件」では「ジムグリ(蛇)が、その場所で、あるいはその場所の近くでヒミズ(モグラの仲間)を襲って飲み込んだのだろう」という状況で「そしてその後、何が起こったのだろう。なぜジムグリは死んだのだろう。ジムグリの体にはなぜ穴があいていたのだろう」という謎が残る。「人間という動物は「因果関係を把握しよう」という強い欲求を持っている」と感じる。そうか。だから、推理小説がウケるのか。

人間相手に疲れたとき、動物との交流に癒されます。人間の脳の癖についても豆知識がついてくるからお得です。

お勧め度:★★★★☆

2016年6月21日 (火)

帰ってきたヒトラー (下) (ティムール・ヴェルメシュ)

帰ってきたヒトラー 下 (河出文庫)
帰ってきたヒトラー 下 』は、テレビやネットで有名人となったヒトラーの「怪」進撃が描かれます。ヒトラーとの会話はことごとく噛み合わず、失笑するしかありません。極右政党の党首でさえ、ヒトラーにかかれば一刀両断。こういうのを痛快だと感じてしまうのでしょうか。

19章 新聞の一面に載る
20章 謎の女
21章 〈ウサギ耳の犬〉という名のキツネ
22章 あなたはナチスなの?
23章 極右政党本部への突撃取材
24章 孤独なクリスマス
25章 検察に突き出されるぞ!
26章 〈ビルト〉紙への反撃
27章 〈ビルト〉紙の降伏
28章 グリメ賞の受賞
29章 真実
30章 彼が帰ってきた
31章 狂乱のオクトーバーフェスト
32章 陰謀の真相
33章 ネオナチの襲撃
34章 入院の顛末
35章 英雄の本
36章 また歩き出す

フィリピン然り、アメリカ然り、票が集まるということは人間的には魅力があるのかもしれませんが、その主張は狂気の沙汰に思える点が多々あって、他国のことながら心配になります。いつになったら人間同士で殺し合うのをやめるのでしょう?

そう考えると、復活したヒトラーに居場所などないと思うのはわたしだけでしょうか。

お勧め度:★★☆☆☆

2016年6月19日 (日)

帰ってきたヒトラー (上) (ティムール・ヴェルメシュ)

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1)
帰ってきたヒトラー 上 』は「自殺したはずのヒトラーが現代のドイツに蘇ったら」というフィクション。

戸惑い、放浪するヒトラーを、周囲は「そっくりさん」だと思い、コメディアンとしてテレビ出演までするのです。実際、本物ですから、言うことは大きくズレているのですが、最初は笑っていた人も「一理ある」と思うようになり…。

序章 ドイツで目覚める
1章 2011年8月30日————ヒトラー復活
2章 おたくはアドルフ・ヒトラーに見えるよ
3章 ガソリン臭い制服
4章 ただひとり、私だけの力で
5章 ねえ、サインもらえない?
6章 そのメイキャップはご自分で?
7章 あきれたテレビ
8章 プロダクション会社に採用
9章 ほんとうの名前
10章 骨の髄まで芸人
11章 ドイツ式敬礼、知ってます
12章 アドレス設定狂想曲
13章 愚劣な政治家ども
14章 ふたたび表舞台へ
15章 総統に乾杯!
16章 ユーチューブに出ているんですよ!
17章 アクセス数が70万回を超えました!
18章 お嬢さん、泣かないでくれ

現代ドイツの社会を知る人(つまりドイツ人ですね)はよくわかるのでしょうけれど、ナチの歴史と現代ドイツ事情に詳しくないもので、いまひとつピンと来ませんでした。

お勧め度:★★★☆☆

2016年6月17日 (金)

[名古屋カフェ] 国際センター:喫茶店かこ 花車本店

名駅のほうに、昔ながらの喫茶店があると聞いてやってきました。目の前に名古屋高速のガードがあるため、昼間でも薄暗い。

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ブレンドと小倉ジャムトーストを頼みました。サービスで野菜ジュースがついてきました。今日の文庫本は『東京すみっこごはん 雷親父とオムライス 』です。「テーラ・テール」のショップカードがしおりにちょうどいい。

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ブレンドコーヒーは深煎りでわたし好み。450円のブレンドは100円でおかわりできるそうですが、これを続けて2杯飲むのは胃に厳しい。小倉ジャムは意外なことに甘さ控えめ。トーストのバターの塩気と野菜ジュースで絶妙なバランスを楽しめました。トーストを食べ終えて再びブレンドを口にするとガツンと来ました。モーニングセットを頼むとコーヒーの刺激を味わうことができます。

店内はお客さんが大勢いるのに静か。BGMも流れてない。わたしはひとりだったのでカウンターに座ったこともあって、バタバタしているのは(ひたすらトーストを焼く)マスターひとり。

どんなに美味しいものを出しても、店の雰囲気を決めるのは人です。もうすこし接客に余裕があれば、いいお店になるだろうに残念です。

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ふだんは見向きもしないテレビ塔を見上げてみました。塔の下のお店は開店前。周囲は公園になっているのですが、人影もまばらでくつろぐ雰囲気じゃない。このあとどうしようかと考えていると、ポツっと雨? これじゃ公園で読書もむずかしいから帰ろうかな。梅雨はキライです。

お勧め度:★★★☆☆

2016年6月15日 (水)

[名古屋カフェ] 高岳:テーラ・テール

梅雨入りし、午後から雨予報。名古屋市内にあって、行きたくても行けていない店に自転車で足を運んでみることにしました。

桜通の小川交差点を北上し、最初の角を左折した左手にある「テーラ・テール」というパン屋さんです。2階がカフェになっています。

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朝8時開店に合わせて訪れたところ、店内にはすでに何組か来店中。ガラスケースの中からお目当てのパンを告げて取ってもらいます。全体にコンパクトでかわいらしい。女性受けしそうなパンが並んでいます。

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写真上の直方体のデニッシュが「ブール」(¥300)、時計回りに「サクネル」(¥250)「サリュー」(¥200)「クロックムッシュ」(¥260)。レシートに商品名が入っているので助かりました。パン屋さんの多くはレシートに金額しか入っていないので、あとで品名がわからなくなるのです。そんな細かいところから、お店の内外装、スタッフの対応まで、このまますっぽりデパートに持っていっても違和感ありません。

さて、肝心なパンのお味はどうでしょう?(帰宅後試食)

わたしは「もちもち系」よりも「さくさく系」が好み。サリューは外がさくさくなのですが、中がもちもち。見た目より食べ応えがあるのはよいのですが、全部さくさくのほうがうれしい。サクネルはすこし固めのさくさく。煎餅の「ざらめ」をパンにしたような感じ。「クロックムッシュ」は5x6cmのミニ食パンでハムと卵とチーズをサンドしたおかずパン。軽く温めて食べたら美味でした。ブールは3枚にカットしてトースト。軽いサクふわ食感で小麦とバターの味を楽しめます。4つの中ではブールがいちばん気に入った。

それにしても、開店時にひととおりの商品を並べてあるというのは立派。一体何時から働いているのでしょう?(お疲れさまです)

すぐに食べてみたいけれど、もう一軒、行ってみたい喫茶店があるのです。

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国際センター南の「喫茶店かこ」へ向かいます。

テーラ・テールのお勧め度:★★★★★

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2016年6月13日 (月)

追い風ライダー (米津一成)

追い風ライダー (徳間文庫)
追い風ライダー 』は、自転車乗りが主人公の連作短編集。

1. 桜の木の下で(奥多摩大回りコース 90km)
2. キャットシッター(駒沢公園サイクリングコース 1.9km)
3. 旧友の自転車屋(荒川サイクリングロード 笹目橋->大宮運動場 15km)
4. 勇気の貯金(ランドヌールクラブ埼玉 チャレンジ霞ヶ浦 200km)
5. さとうきび畑(ツール・ド・おきなわ 市民210kmレース)

前半は、人間関係が煩わしくて、半ば読み飛ばしたけれど、後半になって面白くなってきました。というわけで「さとうきび畑」が気にいりました。

5編とも実在のコースらしい。「ブルベ」という走行イベントを初めて知りました。時間や順位を競わないとはいえ、走行距離は200km、300km、400km、600km…ですか。ラリーみたい。

息子たちが中学に上がったときに各々MTBを買って、ふたりでサイクリングに出かけたのですが、どうも長い距離は苦手なのです。気力が続かない。「バイクだったら」と思ってしまう。

そう、遠くへ行くならバイクがいい。MV AGUSTA BRUTALEが欲しい。仕上げの美しさだけでなくブレーキが秀逸。でも、大型バイクを買っても月に一度乗るかどうか。それくらいならレンタルで毎回バイクを替えたほうが面白い。

いまは自転車のほうが気楽に付き合える。遠くへ行きたいときは「輪行」すればいい。いま乗っているクロスバイクでとにかく一度輪行してみようか。お金をかけずに楽しむ方法を探します。

お勧め度:★★★☆☆

2016年6月11日 (土)

自転車と旅 総集編 BICYCLE x TRIP (ブルーガイドグラフ)

自転車と旅 総集編 (ブルーガイドグラフ)
自転車と旅 総集編 』は、自転車での26の旅を集めたムック。

誌面は美しいのですが、その土地と自転車、ライダーが自分のイメージと合わなくて「そそられる」ことの少ないのが残念です。

行ってみたいと思ったのは、洞爺湖としまなみ海道。

京都など、京都駅から二条城、晴明神社、北野天満宮、鹿苑寺、嵐山、長岡天満宮って「自転車で走っていれば幸せ」という人のためのコースではないでしょうか。(それでいいのか)

名古屋も加えてもらったのは感謝しますが、名古屋駅から栄、大須なんて繁華街は自転車ではすごく走りにくい。道幅は広くても車の運転が乱暴なのでご注意あれ。

【CONTENTS】
■いつか行きたい 自転車と行く旅
●瀬戸内海をぐるりとめぐるアイランドトリップ!
●苫小牧から宗谷岬へ 夏、自転車乗りは北を目指す! 「日本最北端へ…」
●キャンピングカーに自転車を積んで 北海道ROAD TRIP
●旅はエンターテインメント! 洞爺湖・支笏湖イージー★ツーリング
●遠野物語を追いかけて…
●三陸海岸 鉄道の旅
●砂浜のドライブウェイへ 石川・福井
●輪行だから楽しいちょっとレトロな街並みめぐり 古街散策10選
●憧れの橋をめぐる 2泊3日 山陰本線の旅
●琴平電鉄と自転車の旅
●長崎 海暮らしの風景と自転車旅の醍醐味
●沖縄を南北に貫く大動脈・国道58号線を完全攻略! 本島縦断サイクリング
●もっと“濃い"沖縄を求めて。 那覇市内ディープスポット放浪記
■達人がどこよりもわかりやすく解説 決定版! 「輪行」の基本
■東京・大阪発 日帰り輪行13コース
●東京湾横断サイクリング
●別荘地・軽井沢でのんびりツーリング
●餃子の街・宇都宮で食べくらべツーリング
●いにしえの都・奈良サイクリング
●ご利益満載!? 京都自転車旅
●3本の川を越えて 養老線サイクリング
●美しき備中国分寺を見に 吉備路サイクリング   

お勧め度:★★☆☆☆

2016年6月 9日 (木)

自転車と旅【特別編】FOLDING BIKE (ブルーガイド・グラフィック)

自転車と旅【特別編】FOLDING BIKE (ブルーガイド・グラフィック)
自転車と旅【特別編】FOLDING BIKE 』は「輪行」に興味を持ったので、折りたたみ自転車の情報収集のため、図書館で借りました。

【CONTENTS】
■FOLDING BIKE FUN RIDE
●石井正則がゆく! 名古屋喫茶店モーニング“弾丸!?”ツアー
●コンパクトカメラ×JEDI MSでハマの三大商店街巡り
●Birdyとゆく 多摩湖ぐるり一周癒しの一日

■FOLDING BIKE TRIP
●クルマ×フォールディングバイクで非日常トリップライド
●夜行バスで行く日帰り輪行旅 今夜、自転車を持って京都へ行こう
●市場で魚を買って外ごはん おじさんふたりの“静岡”日帰り自由旅。

列車で旅していると、駅前で自転車を組み立てている人を時折見かけます。自転車を折り畳むか分解して専用バッグに入れれば、電車やバスなどに持ち込むことができるのです。それは知っていたのですが、旅先でレンタサイクルを借りれば事足りていたのです、これまでは。

馬籠宿と妻籠宿に出かけて「木曽11宿」に興味を持ったのです。ネットで調べると11宿の中では「奈良井宿」「福島宿」「妻籠宿」「馬籠宿」がお勧めだとか。それなら奈良井宿と福島宿へ行ってみたい。奈良井宿はJR奈良井駅のすぐそばなのですが、福島宿はJR木曽福島駅からすこし離れているうえに広がっています。それなのに駅前にレンタサイクルがない、というか廃止されたらしい。わたしはレンタサイクルのないところへは(不便だから)行きません。半日、時間があったとして、徒歩と自転車では、移動距離が桁違いです。自転車ならば京都市内から嵐山往復だって楽勝です。

自転車がないなら自分で持っていけばいいか。というのが輪行に興味を持ったきっかけです。

折りたたみ自転車は、ロードバイクやクロスバイクを分解するのに比べると、簡単に折り畳むことができて、サイズもコンパクトになり、車内で扱いやすいのが利点。のんびり走るなら、素早く畳めるBROMPTONでしょうけれど、わたしは遅いのは許せないのでBIRDYかなぁ、なんて考えながらページを繰っていました。

しかし、ここで紹介されているモデルは15万円から。普段乗りつもりがないから、輪行専用車にその金額はもったいない。それだけ出すなら普段も乗ることができるロードレーサーがほしい。しかし、ロードレーサーを分解、組み立て、運ぶのはちょっぴり気が重い。列車内でも気疲れしそう。ドラえもんのスモールライトがほしい。そうすれば分解しなくてもポケットに入ります。

...もうすこし考えます。

お勧め度:★★★☆☆

2016年6月 7日 (火)

バベル九朔 (万城目学)

バベル九朔

バベル九朔 』は、小説家志望の主人公が、祖父「九朔満男」が建てた雑居ビル「バベル九朔」の管理人を務めて2年。ある日、セクシーな「カラス女」が降臨。「扉はどこ? バベルは壊れかけている」。なんのこっちゃ?

1. 水道・電気メーター検針、殺鼠剤設置、明細配布
2. 給水タンク点検、消防点検、蛍光灯取り替え
3. 階段掃き掃除、水道メーター再検針
4. 巡回、屋上点検、巡回
5. 階段点検
6. テナント巡回
7. 避難器具チェック、店内イベント開催
8. 大きな揺れや停電等、緊急時における救助方法の確認
9. バベル退去にともなう清算、その他雑務
E. バベル管理人

上記目次を見て「なんのこっちゃ?」。管理人のお仕事をして、そして退去するの? ものすごく生活感いっぱいで、読もうという気力を削がれます。

祖父が描いたという絵を店子が残していった。その絵に触れた途端、溺れるかと思った。な、なに? 現実が崩壊しつつあります。誰もいない世界でたったひとり、少女がいた。ぶっきらぼうな少女から受け取った鍵を手に向かうのは、空に一直線に伸びる、巨大な棒切れのような塔だったのです。

荒唐無稽な展開に戸惑うのは読者だけでなく、主人公も大いに戸惑います。だから、読者は共感しつつ読み進めることができるのです。自分とカラス女と少女。この「3人」の運命や如何に。かつて世界大戦が起こった理由が語られ喫驚(文楽では”びっくり”と読んでた)。どこまで本当で、どこまで現実で、どこからが夢なのか。

地味に見えるけれど、噛み応えがあって、味わい深い。ぜひ一口どうぞ!

お勧め度:★★★★★

2016年6月 5日 (日)

再入門 オトナのための城 あらためてニッポンの城を知りたい! (エイムック)

別冊Discover Japan 再入門 オトナのための城 (エイムック 3133)
別冊Discover Japan 再入門 オトナのための城』は、美しい写真と図版で、日本中の城を一冊にまとめたムック。全体を俯瞰するには良い資料です。

冒頭の特集ページでは、姫路城、名古屋城、松江城、金沢城玉泉院丸庭園が紹介され、高知城、熊本城、彦根城が詳しく紹介されています。わたしは、後半の「五稜郭はなぜ星形か?」が興味深かった。

しかし、写真の姫路城は白過ぎて不自然。実際に間近で見れば、そんなに白くない。それよりも、姫路城がいいなぁと思うのは、姫路駅を降りると大通りの向こうにそびえて見えること。かなり近くまで行かないと見えない天守はさびしい。

名古屋城を木造で再建する案があるので、東京オリンピックに間に合わなくてもいいから実現させてほしい。大地震に備えて免震機能がつけば完璧!?

お勧め度:★★★★☆

2016年6月 3日 (金)

この世にたやすい仕事はない (津村記久子)

この世にたやすい仕事はない
この世にたやすい仕事はない 』は、前職で燃え尽きた36歳の女性が、1年で5つの、ちょっと変わった「しごと」に就くというお仕事小説です。

1. みはりのしごと
2. バスのアナウンスのしごと
3. おかきの袋のしごと
4. 路地を訪ねるしごと
5. 大きな森の小屋での簡単なしごと

1章の冒頭、いったい何をしているのかわかりませんでした。朝から晩まで「みはり」というのもある意味つらそう。他の4つのしごとも「そんな仕事があるのか!?」と驚きつつ「まぁ、あるだろうな。あってもおかしくない」。

作者いわく「やりがいのある仕事は人から頼りに され、誉められもしますから、仕事と愛憎関係にも陥りやすい。その結果、好きな仕事に裏切られると、心身ともにボロボロになってしまいます。そういう人 が、やりたい仕事ではなくやれる仕事からやってみて、仕事と自分との関係を建て直す。それが、この連作の通底にあります」

言いたいことはわかるのですが、いまひとつ楽しめませんでした。

お勧め度:★★★☆☆

2016年6月 1日 (水)

純喫茶トルンカ (八木沢里志)

純喫茶トルンカ (徳間文庫)
純喫茶トルンカ 』は、日暮里駅ちかくの谷中にある古い喫茶店。強面マスターが、高校生の娘の雫と、アルバイト学生の修一で営業中。

1. 日曜日のバレリーナ
2. 再会の街
3. 恋の雫

1章では、修一を見た女性客が突然「あなたとわたしは前世で恋人同士だったんです」。ふたりの名前がシルヴィーとエティエンヌって、フランス人かよ!? 呆気にとられる修一と、面白がって食いつく雫のギャップが可笑しい。で、本当のところはどうなのよ。それは読んでのおたのしみ!

複雑な家族事情に、恋愛未満の幼馴染など、純喫茶トルンカを流れる時間が癒し、変えていってくれます。

この本は、JR恵那駅前の喫茶店まいかと、岩村茶寮で読了。喫茶店で読むのにぴったりでした。続編もあるようなので、また読んでみるつもりです。

お勧め度:★★★★☆

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