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2015年12月 2日 (水)

彼女は一人で歩くのか? (森博嗣)

彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ) 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? 』は『すべてがFになる』の森博嗣の最新作。

「ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命 を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだ が。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。 」

上記紹介文を読んで、真っ先に思い浮かんだのが映画『ブレードランナー』。実際、冒頭には映画の原作である『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』から引用されているから正鵠を射ていたようです。

もうひとつ「ウォーカロン」と聞いて「ひとり歩きか…」。シリーズ化されるようなので続編が楽しみです。

『ブレードランナー』では、人造人間レプリカントか否かを判別するのに、家族のこと、幼い頃の記憶など、過去のことを質問して瞳孔を診ていました。疑似記憶はどこかで破綻するらしく、質問に答えられなくなったところでバレるようです。

人口減少が止まらない理由は出生率の低下。人工細胞による延命治療が進み、人間の生殖機能が働かなくなってしまったのです。文字通り、絶滅の危機です。その一方で、労働力不足を補うための「ウォーカロン」開発。作中では「天然」か「養殖」かと書いていますが、人間の養殖って…。どちらも生物学的には同一だから、話がややこしい。

そして、人間かウォーカロンかを判別するプログラムを研究、開発しているハギリ博士が何者かに命を狙われるのですが、彼は優秀な研究者ではあっても、洞察力、推理力は人並み以下のようで、ずいぶんおっとりしています。おいおい、ダイジョーブかよ、と心配になります。

彼の護衛についたウグイは、いかにもウォーカロンぽいから、彼女は人間なのでしょう、たぶん。

あれこれ先入観をもって読むと面白いです。(笑)

お勧め度:★★★★★

最後のほうで、どこかで聞いたことのある名前が出てきてビックリ!

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