« 東海の城下町を歩く (中井均) | トップページ | [Apple Watch] 水の都の大垣城 »

2015年6月28日 (日)

いつか陽のあたる場所で (乃南アサ)

いつか陽のあたる場所で (新潮文庫) いつか陽のあたる場所で 』は、社会から足を踏み外してしまった人間の「やり直し」の物語。

小森谷芭子29歳、江口綾香41歳はかつての「ムショ仲間」。前歴を知られないよう、肩身の狭い思いをしながら、谷中でひっそりと暮らしています。

もうすぐ30歳の芭子(ハコ)は、新宿のホストに入れあげてしまい、盗んだ金を貢ぐようになり逮捕。親、兄弟からも絶縁され、近所の噂話にビクビクしながら暮らす小心者。一方の綾香は、夫の暴力が子供にまで及ぼうとしたので夫を手にかけて逮捕。でも、パン職人を目指して修行中。芭子よりひと回り年上なのに、明るく、屈託がない。仕事帰りに芭子の家に寄っては夕食を一緒に取ったりする仲。本書のタイトルが切ない。

フィクションではあっても、ふたりの心情は「実際そうなのかも」と思わせるリアリティがあります。ただ、芭子につきまとう若い警察官が嘘くさい。「音道貴子」シリーズの滝沢刑事同様「男」が描けていない。違和感で気持ち悪くて仕方ない。まだ「ボタン」老人のほうがいい。ということは、ダメなのは「男性警察官」だけ?

お勧め度:★★★☆☆

« 東海の城下町を歩く (中井均) | トップページ | [Apple Watch] 水の都の大垣城 »

現代小説」カテゴリの記事