« 居酒屋ぼったくり (秋川滝美) | トップページ | ヴァイオリン職人の探求と推理 (ポール・アダム) »

2015年5月21日 (木)

まほろ駅前狂騒曲 (三浦しをん)

まほろ駅前狂騒曲 まほろ駅前狂騒曲 』は『まほろ駅前多田便利軒 』『まほろ駅前番外地 』に続く続編。全468ページの力作です。

便利屋の多田と行天が「なんとバスジャック(?)に巻き込まれることに」という紹介文に、映画『スピード』を想像した方(わたしです)は爆笑すること請け合いです。

今作は、多田と行天の掛け合いが円熟の域に達したと申しますか、前2作より格段に面白い。三浦しをんの作品の中でもいちばん好きです。

厄介ごとに巻き込まれるのが仕事みたいな多田と、ちゃらんぽらんなんだけど、トラウマを抱えて苦しんでいる行天の凸凹コンビ。『チーム・バチスタの栄光 』の田口と白鳥を思い出します。

多田が4歳の女の子・はるを1ヶ月半預かることになって、子供嫌いの行天は大ブーイング。4歳の子が親から離れて、知らない人と暮らすなんて、ふつうはムリがあります。世話するほうだって大変。ましてや、むさ苦しい男ふたりです。まともな食事もさせてもらえない。こんなところに預けるなんて、図太い神経してます。双方にとって罰ゲーム。でも、フィクションとしては楽しめます。

表現の自由が保障されたフィクションだとしても、書いていいことと悪いことがある。今作は前者だからダイジョーブ。「あなたが多田だったらどうしますか?」。大いに悩み、笑い、しんみりしてください。

お勧め度:★★★★★

« 居酒屋ぼったくり (秋川滝美) | トップページ | ヴァイオリン職人の探求と推理 (ポール・アダム) »

現代小説」カテゴリの記事

2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ