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2015年4月13日 (月)

アリス・エクス・マキナ 1 〜 愚者たちのマドリガル(伊吹契)

アリス・エクス・マキナ 01 愚者たちのマドリガル (星海社FICTIONS) アリス・エクス・マキナ 01 』は、21世紀末の東京、ALICEと呼ばれる少女型アンドロイドの「調律師」浅倉冬治が主人公。性格を変えてほしいというアリサ、主人に捨てられたキリカ、調律内容はお任せというロザ。謎の多いロザがメインヒロインです。作者いわく「SF恋愛ミステリー」だとか。

思い出すのが映画『A.I. 』と『ブレードランナー 』。前者では、子供の代わりとして、後者では、火星開拓用サイボーグ(レプリカント)として作られたモノなのですが、あまりに人間そっくりで、そっくり過ぎるところが逆に怖いのです。ほら、人形って人間に似せれば似せるほど不気味になるじゃないですか。蝋人形館って怖くないですか?

キリカというと『生徒会探偵キリカ 』を思い出しますが、こちらのキリカはもうちょっと線が細いかな。大人しいアリサを調律するとツンデレの出来上がり、というのが面白い。コンピュータのプログラミングというか、パラメータ設定みたいな感じでしょうか。

アリスのお値段は基本1250万円。ベンツでいうとSL350あたり。そうすると特注アリスはマイバッハですな。そう考えると、高級車を買う感覚でアリスは買えちゃうわけです。ただ、アリスの廃棄には250万円かかるそうです。

この本の読者は「アリス」が欲しくなるのでしょうか。たしかに、亡くした家族の身代わりというのはわかるような気がしますが、どんなに悲しくても、亡くなった人は静かに眠らせてあげたほうがいいように思います。それが自然の摂理だから、死人は蘇ってはいけません。

それにロボットというか機械だから、突然フリーズされたら怖いです。料理中に火を使っていたらどうします? 階段を降りている途中とか。場合によっては非常に危ない。わたしはフリーズする恐れのある機械(パソコンとか)に命を預けたくはありません。

作中、アリスがどこに行っていたかが問題になるシーンがありますが、行動はGPSでトラッキングできるはず。そうでないと自分のアリスを管理できません。全体に、技術的に突っ込んだ内容はありません。あくまで雰囲気作りです。

しかし、ベースとなっている主人公の恋愛がちょっとお粗末。近未来を舞台にしているわりに古臭くてベタなのです。470ページ読み通せば、ロザの正体はわかります。

アンドロイドというよりも「ふつうの少女にアンドロイドを演じさせてみました」という感じ。だからつまらない。Amazonでの評価が高かったので買ってみたのですが、わたしの好みには合いませんでした。(息子たち、読んでみる?)

お勧め度:★★☆☆☆

3巻完結ということなので、全巻読むつもりだったのですが、1巻でモチベーションが下がりました。息子が続きを読みたいといえば買ってもいい。

ロザのオーナーの考えがおかしいからロザもおかしい。さらに、それを受けて落ち込む冬治にも共感できません。

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