« [iPhone] だまし絵脱出ゲーム MONUMENT VALLEY | トップページ | 散り椿 (葉室鱗) »

2014年12月29日 (月)

おもかげ橋 (葉室鱗)

おもかげ橋 おもかげ橋』は、葉室鱗の作品としては『銀漢の賦 』、『蜩ノ記 』に続いて3作目。先の2作は、武士の覚悟と潔さが描かれていましたが『おもかげ橋』は武士くずれのふたりがコメディタッチで描かれていて楽しめました。

どう崩れているかというと、草波弥市は剣の腕は一流だが、がさつで乱暴者。出稽古1軒で糊口を凌いでいる有様。一方の小池喜平次は刀を捨てて飛脚問屋に婿入り。このふたり、じつは国元を追われての江戸暮らし。

そこへ、かつてふたりが憧れた女・萩乃が夫を探して江戸にやって来たのを匿うことに。このあたりから既にきな臭いのだけれど、萩乃の色香に惑わされたふたりは安請け合いしてしまうのでした。

萩乃は天然なのか、腹に一物あるのか、謎。弥市と喜平次はかつての萩乃とのやりとりと、いまの萩乃を引き比べては「ひょっとして自分に気があるのかも」。要するに、三人三様で自分の気持ちに気づいていないわけです。

武士のメンツにこだわらず、ありのままの自分として生きようとするふたりに共感できましたし「大福餅」も気に入りました!

お勧め度:★★★★★

都電荒川線の「おもかげ橋」とは無関係でした。(苦笑)

« [iPhone] だまし絵脱出ゲーム MONUMENT VALLEY | トップページ | 散り椿 (葉室鱗) »

時代小説」カテゴリの記事