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2014年10月11日 (土)

銀翼のイカロス (池井戸潤)

銀翼のイカロス 銀翼のイカロス』は「倍返し」でおなじみの「半沢直樹シリーズ」の『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』に続く第4弾、最新作。

今回、第2営業部次長の半沢は、経営再建中の帝国航空の担当を命じられます。これは日本航空のことですね。山崎豊子の『沈まぬ太陽』を思い出しますが、実際の再建に取りかかる前段階のお話です。

いきなり遺書から始めるのは勘弁してほしい。また心臓に悪そうな予感…。

折しも政権交代により国交大臣に任命された女性議員・白井は、帝国航空の再建策を白紙撤回し、自らタスクフォースを送り込み、東京中央銀行に7割の債券放棄を要求してきます。なんと総額500億円!

自力再建が可能だと考える半沢は「借りたお金は返すのが当然」と債券放棄を断固拒否するのですが、政治家、官僚、役員などから圧力、妨害を受けます。

どうも「まっとうなバンカーで居続けるためには戦い続けなければならない」ようです。長いものに巻かれたほうが楽なのですが、そうすると腐っていくわけです。

どきどき、ハラハラの連続。途中、敵の詰めの甘さが気になるところもありましたが、経済エンターテイメントとしてはよくできています。

これは現代の経済社会における「時代小説」。半沢は札差の番頭というよりは、東銀藩勘定方といったところか。否、上役に歯向かうからには脱藩藩士? 刀は持たずとも、心意気はサムライ。

お勧め度:★★★★★

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