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2014年8月 4日 (月)

人質 (佐々木譲)

人質 (ハルキ文庫 さ) 人質』は『笑う警官』『警察庁から来た男』『警官の紋章』『巡査の休日』『密売人』に続く「北海道警シリーズ」第6弾。

小島百合は巡査部長に昇進し、村瀬香里とワインバーへ行くことになった。ところがそこへ2人の男がやって来て、人質立てこもり事件に巻き込まれることに…。

犯人の中島喜美夫は、強姦殺人の冤罪で4年間服役。当時の捜査責任者である富山県警本部長に謝罪を求めて、その娘がいる店にやって来て「お父さんにここに来て謝罪するようお願いしてください」という。

すべては「お願い」であって、強制はしない。携帯電話の使用も認める。トイレに行ってもいいし、武器も持っていない。表向きは穏やかだが「それじゃ私はこれで失礼します」とは言えない雰囲気。このままでは起訴しても執行猶予か? という裁判で有罪に持ち込むことを意識して捜査するあたりがリアルです。

事件の発生を受けて、津久井が現場に張り付く。佐伯は、もうひとりの犯人・瀬戸口の動機に不審を抱きます。刑務所で中島に同情しただけで、また刑務所に逆戻りの片棒を担ぐのはおかしい。彼にはなにか裏の狙いがあるのでは?

事件の裏側をあぶり出すのが佐伯の役割のようで、いつもギリギリで解決に導いてくれます。傍目にはあまりパッとしない親父のようですが、小島百合に気があるのやらないのやら、得体の知れないところが興味深い。

お勧め度:★★★☆☆

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