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2014年7月 9日 (水)

警官の血 (佐々木譲)

警官の血〈上〉 (新潮文庫)

警官の血〈下〉 (新潮文庫)
警官の血〈上〉』 『警官の血〈下〉』は、安城清二、民雄、和也。父子3代の警視庁警察官の物語です。戦後の混乱期から平成まで、民雄がそうであったように、清二が追っていた事件と、清二自身が命を落とした事件(事故)の真相を和也も追うことになります。

昭和23年、初代警察官の清二は、谷中の天王寺駐在所の駐在さんとなったが、五重塔の火災の際、跨線橋から転落して列車に轢かれて死亡。火災を出した責任をとって自殺したものとして、殉職扱いされませんでした。

父の最後に納得していなかった民雄も駐在となった後、父の手帳を見ながら当時の事件を調べていたけれど、麻薬中毒者の銃から少女を救うために殉職。そして、警察官になりそうにはなかった和也が大学卒業後、警視庁警察官の道を選んだのです。

清二が追っていた2つの事件と、清二自身の死。これらが物語を貫くミステリーなのですが、警官にとっての正義とはなにか。それが大きく、重いテーマとなっています。「警官の血」といっても三人三様。きれいごとだけでは済まない現実をフィクションとして描いています。

お勧め度:★★★★☆

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