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2014年7月27日 (日)

笑う警官 (佐々木譲)

笑う警官 (ハルキ文庫) 笑う警官』は『警官の血』の佐々木譲の小説「北海道警シリーズ」の一冊目。

札幌市内のアパートで水村朝美巡査が変死体で発見されます。交際相手だった津久井巡査部長が容疑者として手配され、覚醒剤と拳銃を所持しており危険なので射殺を許可する、という無茶苦茶な命令が出ます。以前、おとり捜査で津久井とコンビを組んだ所轄の佐伯警部補は津久井の潔白を証明するために有志を募り捜査を開始します。

じつは、津久井は翌日、県議会の百条委員会で証人として呼ばれていたのです。津久井が証人として「うたう」ことを望まない道警本部が口封じをしようとしているのか!?

組織を売る(うたう)行為と共産党を忌み嫌う警察官のメンタリティがよくわかり、背筋が寒くなります。しかし、組織に逆らっても筋を通そうとする津久井と、切れ者警部補・佐伯宏一、パソコンを駆使してデータ収集分析を行う小島百合たちの活躍に溜飲が下がります。

警官の血』では父子三世代を描いたため、話が長くて疲れましたが、今作は一日で決着を着けるのでスピーディ。札幌の土地勘のある方には、より楽しめるでしょう。

本来「うたう警官」というタイトルをドラマ化、文庫化に際して「笑う警官」と改題したとか。本作のラストには「警官たちの歌に聞き耳を立てている者がいる」とあって「うたう」とつながっています。これでは一体誰が「笑う」のか不明です。不可解な改題が残念です。

お勧め度:★★★☆☆

しかし、いくらフィクションとはいえ、ここまで書かれる北海道警って一体…?

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