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2014年7月 1日 (火)

宰領〜隠蔽捜査 5 (今野敏)

宰領: 隠蔽捜査5 宰領: 隠蔽捜査5』は「隠蔽捜査」シリーズ第6弾。途中に「隠蔽捜査3.5」があるので6巻目となります。独特な警察小説で、際立ったところはないんだけれど、安心して読めます。

警察庁長官官房総務課から、不祥事による降格人事で大森署署長となった竜崎伸也が主人公。彼は無駄や不合理を嫌い、組織内でも筋を通して国を守ることを使命としています。ですから、息子が二浪の末、3度目の東大受験という日、さぞかし心配だろうという周囲の気配りにも「息子は息子、自分は自分の仕事に取り組むだけ」。

今回は、大森署管内で国会議員が失踪し、発見されたクルマからは運転手の遺体が発見される。殺人および誘拐か。複数犯に見えるが単独犯の可能性も捨てきれない。予断は禁物。事実から推理していかねば…。

竜崎の淡々とした思考回路が懐かくも頼もしい。犯人から脅迫電話が警察にかかってきて、横須賀市内に潜伏していることがわかり、警視庁と神奈川県警との確執に悩まされる竜崎。ただ、彼の目的は一刻も早い議員の救出。メンツなど関係ない。

最初は竜崎に反感を抱いていた神奈川県警の警察官たちも、警視庁のメンツにこだわらず的確な判断を下す竜崎を信頼するようになっていく様をみると気分爽快。これが隠蔽捜査シリーズの魅力です。

お勧め度:★★★★★

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