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2014年6月20日 (金)

アリアドネの弾丸 (海堂尊)

アリアドネの弾丸(上) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

アリアドネの弾丸(下) (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
アリアドネの弾丸』は『チーム・バチスタの栄光 』シリーズ第5弾。今回はまたミステリー仕立てになっています。ミステリーは嫌いじゃないけど、人が死ぬのは嫌い。でも、今回も殺人の匂いがプンプンします。医療ミスと殺人は紙一重!?

冴えない神経内科医・田口公平はなぜか高階病院長に取り立てられ、本人もわけのわからないまま出世していきます。そして、ついに今度東城大学付属病院内に設立されるエーアイセンターのセンター長に任命されます。

そして、エーアイに必要となるMRIの最新モデル「コロンブスエッグ」が搬入され、設置していた技術者・友野が謎の死を遂げ、後半では、北山元刑事局長が同じ部屋で射殺され、そばには高階院長が拳銃を持って倒れていたのです。

単なるミステリーではなく、背景には、医療と司法のせめぎ合いがあります。「司法解剖」という警察にとっての聖域が、エーアイによって医療によって侵犯されることを恐れて潰しにかかっていることは明白。このままではエーアイセンター計画だけでなく、東城大学そのものが潰される。さぁ、どうする田口?

といってもグッチーは徒手空拳。イライラするほど物わかりが悪いのは、読者にもわかるように相手に説明させる係だから仕方ありません。そもそも、ここで引っ張り出すなら…そう、火喰い鳥(白鳥)です。

わたしはミステリーファンではないので、殺害方法のトリックには特に興味はありません。血なまぐさいのは苦手なので(田口先生同様)できるだけ血は見たくない。それよりは、暴力によらない知恵比べのほうが好みです。

しかし、文字通り命懸けですね、警察も。実際、ここまでやりかねない、ということでしょうか。

お勧め度:★★★★☆

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