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2014年6月 4日 (水)

ジェネラル・ルージュの凱旋 (海堂尊)

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)
ジェネラル・ルージュの凱旋』は、『チーム・バチスタの栄光 』、『ナイチンゲールの沈黙』に続く「田口・白鳥シリーズ」第3弾。

ページを繰ると『ナイチンゲールの沈黙』を読んでいるような錯覚に陥ります。それもそのはず。この2冊はひとつの物語の裏表。おなじ時と場所で起こったことを、視点を変えて描いたもの。あとがきで知ったのですが、長くなりすぎるので2冊に分けたそうです。つまり、物語としては青と赤で一冊なのです。

「ジェネラル」とは東城大学付属病院救命救急センター部長・速水の異名。「ジェネラル・ルージュ」とは「血まみれ将軍」という意味らしい。紹介文によると、速水医師は納入業者から収賄を行っているとの告発を受けたというのですが、それがなぜ「放逐」ではなく「凱旋」するのか。そこが見所です。

いやぁ、ここまでの3作の中でいちばんカッコよかった。下巻では感動しました。1作目は心臓外科、2作目は小児科、そして今作は救命救急センターが舞台。2作目に『螺鈿迷宮』が絡み、今作が『極北クレイマー』につながっていく。刊行順に読むことにしているので、つぎは『ブラックペアン1988』です。

厚労省の変人官僚・白鳥の部下・姫宮は頭脳明晰、性格も悪くないのですが、動くとドジばかり。こんな娘に料理を作らせたら大惨事になるでしょう。一方の白鳥も頭脳明晰ですが、性格が悪い。でも愛嬌があるから許せます。

医療の理想と現実の狭間で繰り広げられる、登場人物たちによる丁々発止のやりとりが、なかなか鋭くて面白い。

お勧め度:★★★★★

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