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2014年6月12日 (木)

ジーン・ワルツ (海堂尊)

ジーン・ワルツ (新潮文庫) ジーン・ワルツ』は『チーム・バチスタの栄光 』で有名な作者が書いた不妊治療を描いた作品。

主人公は帝華大学医学部の曾根崎理恵助教。その姓がずっと気になってて「ひょっとして」「え〜!?」。『医学のたまご』を読んだ方にはサプライズがあります。

理恵は閉院間近のマリアクリニックを手伝い、5人の妊婦が出産を終えるまでを描きます。子供が無事産まれるまでには幾多の障害があり、流産、奇形、先天性障害も決して珍しくない。そう聞かされると息子たちが元気に育ってくれたのは天恵だといえます。

出産は病気ではないから保険は効かない。ただし、万一のことがあれば医師の力が必要になるから産婦人科医の力を借りる準備もしておくように、と作中ではアドバイスしています。まだ見ぬ赤ちゃんの命を愛おしむ心は美しい。泣けてくるので自宅で読んだほうがいいと思います。

それにしても最後に理恵が取った作戦は見事! あくまでフィクションですが応援したくなります。

しかし、どうしても納得できないのが「2個の受精卵を戻してどちらが着床したかはわからない」という、理恵の最後の種明かし。妊娠を確実なものにするための医療行為であれば問題ないのですが、そこに悪意が入るととんでもないことになります。理恵のハッタリであることを祈ります。

お勧め度:★★★☆☆

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