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2014年5月19日 (月)

倒錯のロンド (折原 一)

倒錯のロンド (講談社文庫) 倒錯のロンド』は「叙述ミステリー」と呼ぶらしい。登場人物の心情を読者が勘違いするトリック。複数の人物に対する勘違いが重なっていき「盗作」事件は「倒錯」していくのです。

エアコンもない四畳半のアパート、山本安雄は月刊推理社の「第20回新人賞」に応募しようと原稿用紙に向かっています。物語は4月1日に始まり、締切は8月末だから余裕があると思っていたら、書けないままズルズルと…退屈な本だなぁ、と思いつつも読んでいくと安直に殺人を思いつく奴が出てきてロンド(輪舞)が始まったのでした。

私が小学生の頃、母親が「うちの子は推理小説を読まない」と心配しました。シャーロックホームズかなにかに従姉妹が夢中だったのでしょう。それは好みの問題なので心配されてもどうにもなりません。いま思うに、推理小説で起こる事件は99%「悪意」に基づくものなので好きになれないのです。殺人なんて悪意の最たるもの。それをパズルかなにかのように楽しむ気分にはなれません。子供たち(未成年)が見るアニメや漫画も「暴力」が多い。戦闘シーンがないと売れないのでしょうか。暴力を好むのは人間の性?

『倒錯のロンド』では、作者のトリックに引っ掛かるまいと思っても引っ掛かります。あえて引っ掛けられたことを楽しむのが良いと思います。あとがきを兼ねた「倒錯の日々」は笑えました。

お勧め度:★★★★★

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