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2014年2月 5日 (水)

果断—隠蔽捜査 2 (今野敏)

果断―隠蔽捜査〈2〉 (新潮文庫) 警察庁のエリート官僚・竜崎伸也は、長男がヘロインを吸ったことで、大森警察署長に降格されます。竜崎は潔癖すぎて薄気味悪い。宇宙人です。警察官はもとより、こんな人間いません。いくら小説はフィクションとはいえ、これではSFです。

というのは言い過ぎで、竜崎だって家族の問題には心を痛めるらしく、人間らしいところもあるらしいことが「隠蔽捜査」シリーズ第2巻でわかりました。原理原則に忠実な合理主義者。警察署の慣習だろうと、管理官だろうと「自分は間違ったことはしていない」と思えば、決して筋を曲げない頑固者。

時代劇に出てきますね、こういう武士って。身分は高いんだけど、そのことを鼻にかけず、おかしいと思えば上役にでも噛み付く。そうして、文句を言いたくても言えなかった者たち、虐げられていた者たちが溜飲を下げる、と。

今回は、強盗犯の立てこもり事件が起き、竜崎の判断でSATが突入、犯人が射殺されます。しかも、犯人の銃には実弾が残っていなかったことがわかってマスコミが大騒ぎ。警察は攻撃され、竜崎がスケープゴートに…!?

第1巻の中盤までは、警察官僚たちの保身や出世欲に嫌気が差したのですが、2巻で所轄が舞台となって雰囲気が変わりました。現場では、竜崎の変人ぶりがより鮮明になっておもしろい。一気に読めました。

お勧め度:★★★★★


SATが突入して犯人を射殺したとされる経緯が曖昧。いくら犯人とはいえ、人命が失われているにしては捜査がお粗末ではないでしょうか。

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