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2013年10月15日 (火)

銀二貫 (高田郁)

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫) わたしが好きな『みをつくし料理帖』シリーズの作者・高田郁の作品。

大坂天満の寒天問屋の主・和助が、仇討ちに出くわし、斬られた侍の子を救うべく、仇討ちを銀二貫で買い取ったのです。つまり、銀二貫で仇討ちのことは忘れてもらおうというわけ。銀二貫とは33両ですから大金です。これは火事で焼けた天満宮再建のための寄進になるはずだったお金。引き取られた鶴之輔改め末吉は、伏見の天場(寒天工場)に修行に出され、1ヶ月の間、懸命に働き、井川屋の丁稚となったのです。

しかし、松吉は銀二貫の借金を負っているようなもの。一日も早く天満宮へ寄進したい番頭の善次郎には冷たい目で見られ、お勤めは楽ではありません。しかし、良いこともあります。料理屋・真帆家の嬢さん真帆に懐かれ、主・嘉平に目をかけてもらい、寒天のこと、料理のことを学んでいきます。

ところが、大火に見舞われ、真帆家は消失、一家は行方不明になってしまいます。松吉と真帆はいずれ結ばれるのだろうとは思うものの、そう簡単には問屋(作者)が卸してくれません。「おいおい、まだ引っ張るの」とばかり延々と苦難が続きます。

普段あまり意識しない寒天ですが、あんみつや羊羹に入ってますね。寒天そのものは味がないのが味、なのでしょうか。ごくあたりまえの食材にも歴史があり、先人たちの苦労が現代の食を支えていることがわかります。

お勧め度:★★★★☆

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