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2013年8月21日 (水)

ファロットの誘惑―デルフィニア戦記 12 (茅田 砂胡)

ファロットの誘惑―デルフィニア戦記〈12〉 (C・NOVELSファンタジア) ポーラがウォルの愛妾になることを断ったのは、王妃に遠慮してのことだと考えたリィは、結婚誓約書を破棄しようと神殿に乗り込みます。王妃に離婚された国王なんて前代未聞、というかありえない。コーラル城は上を下への大騒ぎ。リィが本気を出せば神殿は壊滅。なんとか説得しようとするのですが…。

待ってました。1〜3章は「らぶこめ」。これがじつに面白い。しかし、人間同士でも価値観の違いから諍い、争いが絶えないのですから、いわんや別の生き物との間は…。人間の常識でもってリィを説得する、納得させることの難しさを痛感します。言葉は通じても、考え方が理解されない。この溝を埋めるのは容易なことではありません。

ポーラが芙蓉宮に住まうようになり、主立った貴夫人たちを招いた日、テーブルに出されたケーキを見たリィが「これは焦げてる。下げたほうがいい」。犯人探しをする間もなく、ポーラが連れてきた下女のレナが突然倒れて事切れてしまう。

真犯人を探すシャーミアンが人質に取られ、リィが指示された場所に単身出かけていくと、襲ってきたのは恐ろしく手強い敵。こいつは人間じゃない!

リィの暗殺を企んだのも敵国がデルフィニアの力を削ぐため。過去から現在に至るまで、人間は戦争ばかり繰り返しています。『星を継ぐもの』(ジェイムズ・P・ホーガン)を読んで「そういうことなのかも」とは思ったものの、悲しいことです。

せめてフィクションの世界では、戦争のない世界を実現してほしいのですが、タイトルがデルフィニア「戦記」では仕方ありませんか。

お勧め度:★★★★☆


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