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2013年4月27日 (土)

五分の魂 風の市兵衛 8 (辻堂 魁)

「風の市兵衛」シリーズ第8弾。
  1. 風の市兵衛
  2. 雷神
  3. 帰り船
  4. 月夜行
  5. 天空の鷹
  6. 風立ちぬ(上)
  7. 風立ちぬ(下)
  8. 五分の魂

2巻から7巻まで読んでレビューも書いたのですが、ブログの引っ越し騒ぎで原稿が消失してしまいました。面白かったのは2巻「雷神」と5巻「天空の鷹」。かっこいい男が登場するので、この2冊は読んでみてください。

さて、この8巻で市兵衛は「検事」になります。貧乏旗本の16歳の嫡男・安川充広が金貸しの女を斬り殺した事件を「うちの息子が(孫が)そんなことをするにはよほどの理由があったはず」と、事情を調べるために雇われるのです。弥陀ノ介いわく「人への慮りと憐憫を、働かせなければならぬ仕事だ」。ね、検事に近いのでは?

悪い連中にひどい目に遭わされる人がいて物語が始まるのはわかるのですが、あまりにえげつない。充弘は遊里で遊ぶ金欲しさに金貸しから30両借りたというのですが、遊ぶだけなら3両もあれば足りるはず。なぜ30両も? 充弘の評定が開かれるまでに情状酌量の余地があることを証明しなければ切腹は免れない。市兵衛の探索が始まります。

今回、弥陀ノ介が言うように、市兵衛に算盤は不要。だけど剣の腕は必要。悪党に襲われるから。ただ、正確には剣ではなくて…さて、なんでしょう?

ストーリーは面白いのですが、1巻以来、市兵衛のキャラがブレて定まりません。各巻ごとに波があって、試行錯誤あるいは苦しんで書いているように感じます。扉の筆者紹介では「風立ちぬ」で大ブレイク、とあるけれど、そうは思えません。残念ですが、わたしにとって「風の市兵衛」シリーズはここまでかな、という気がしています。

お勧め度:★★★☆☆

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