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2012年11月 8日 (木)

機関車先生 (伊集院静)

昭和30年代、瀬戸内海の葉名島に臨時教師として、北海道からやってきた大柄な先生は、病気のために口をきけません。7人の子供たちは「口をきかんのじゃ」「きかんしゃせんせいじゃ!」。周囲の大人たちは「口をきけん教師が子供たちに教えられるのか」と抗議しますが…。

機関車先生の、子供たちとのほのぼのとした交流を描いた作品ですが、先生と母親はなにやら事情があるようですし、漁師の多い島では網元がおおきな力を持っていてトラブルもあるようです。そんな中でも子供たちはたくましく生きていく、はず。

印象的だったのが、教え子を戦争に送った校長先生の言葉。「愚かなことをする人間をつくらないことが肝心です。裸の王様を裸と言えるようにあの子供たちは育って欲しいと思っています。それだけでいいと思っています。」

ひとりひとりの子供たちの将来に幸多かれと祈りたくなる本です。

お勧め度:★★★★☆

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