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2012年10月21日 (日)

左京区恋月橋渡ル (瀧羽麻子)

                         
『左京区七夕通東入ル』の続編。といっても主人公は「花」ではなく、学生寮に暮らす、工業化学科大学院生・山根。気分転換に訪れた下鴨神社で、雨に降られて困っている一目惚れ。傘を渡して慌てて帰ってきたのですが、ぼんやりと様子がおかしい山根を見た花が「好きな人でもできた?」と看破。花は「もう一度姫に逢いたければ、下鴨神社に日参すべし」。
      
      前作よりもすんなり一気読みしてしまいました。京大理系男子って、女性と「お茶を飲む」といっても学生寮のやかん、学食のお茶、研究室のポットしか思いつかないのでしょうか。店に行けばいいと思いついても、ラーメン店か居酒屋とは…。喫茶店などとは無縁な人生が可笑しくも切ない。
      
      鴨川、下鴨神社、糺の森、上賀茂神社、京都御苑、百万遍、出町柳、吉田神社、銀閣寺といった、おなじみの場所が舞台となっていて、物語をリアルに感じることができます。余談ですが、先日、大阪の観光スポットを調べていたのですが、いまさら大阪城や通天閣でもないし(わたしの出身地だからか)行ってみたいところがほとんどありません。それに比べると京都は魅力的。神社仏閣だけでなく、細い裏道にも雰囲気があって、散策する楽しみがあります。
      
      山根くんは姫と再会することはできるのか。姫とは一体どこの誰なのか。葵祭や大文字焼きといった京都の風物詩をバックに、不器用な、やさしい恋物語が描かれます。ラノベを卒業したら、まず村山由佳の「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ。次に、瀧羽麻子の「左京区」シリーズを読みましょう。
      
      お勧め度:★★★★★

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