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2012年6月17日 (日)

日輪の遺産 (浅田次郎)

戦争が終わることがわかっているのに死んでいった人たちがいます。『終戦のローレライ』(福井晴敏)も終戦直前の話ですが、浅田次郎のほうが人間味に溢れていて、わたしは好きです。この『日輪の遺産』を読み終えて、もう一度最初の序章を読み返すと泣けてきました。戦争は外交の手段だという政治家がいますが、それは最低最悪の手段。太平洋戦争は日本にとって外交手段ですらなかったことが馬鹿げていて不幸です。

陸軍がフィリピンでマッカーサーから奪った200兆円は、敗戦後の日本を復興するための資金。それを占領軍から隠し、守るために人生を、命を捧げた人たち。ある老人が競馬場で偶然出会った不動産屋に一冊の手帳を託して死んでしまいます。そこへ、その老人が間借りしていたアパートの大家が出てきて…。

戦後、わたしたちが享受してきた平和を遺した人たちに想いを馳せる一冊です。

お勧め度:★★★★☆

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