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2012年5月15日 (火)

中原の虹 4 (浅田次郎)

中華民国となるも孫文では国は収まらず、宋教仁が民の信望を得ますが、突然暗殺され、迷走する民国は袁世凱を新皇帝に!? いまや東北王たる張作霖から見れば、孫文も袁世凱も「糞ったれ」。人生の辛酸を嘗めた「貧乏人」が民の平安のために立ち上がり「超過長城」!

清朝は初代皇帝ヌルハチの即位1616年から第12代宣統帝の退位1912年までの約300年間。江戸時代が1603〜1868年の265年間だから、ほぼ同時代。日本のほうが一足先に革命を起こして列強諸国の牙から逃れたことになります。『浅田次郎とめぐる中国の旅』によると、中国では張作霖よりも張学林のほうが人気があるとか。坂本龍馬が薩摩と長州を結びつけたように、国共合作(国民党と共産党の協力関係)を成功させた英雄だとか。暗記するだけの歴史の勉強は無味乾燥でつまらないけれど、その時代の人物を深く知ることで、当時の社会や文化などにも興味を持つようになります。

史実にフィクションを織り交ぜながら語られる物語はまだ終わりません。つぎは『マンチュリアン・リポート』を読みます。作者は現代中国まで書きたいけれど、歴史的評価が定まっていないため、もうすこし先になるとのこと。気長に待たせてもらいます。

お勧め度:★★★★☆

映画『ラストエンペラー』を観ました。清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀が(西太后の指名により)1908年に即位するところから1967年に死去するまでの生涯を描いた映画です。いきなり1950年の戦犯収容所の場面から始まるので戸惑いますが、全編を通じて回想として過去が描かれていきます。実際に紫禁城(故宮)でロケを行ったというだけでも一見の価値があります。わたしはアメリカ人が抱く中国の幻想的なイメージを強く感じたのですが、浅田次郎いわく、時代考証もしっかりしているそうなので小説を読むうえでも参考になるところはあるでしょう。

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