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2012年4月25日 (水)

愚者のエンドロール (米沢穂信)

「氷菓」シリーズ第2弾なので、『氷菓』から読むことをお勧めします。そのほうがすんなり入れます。

古典部のメンバーは、文化祭に出展する予定の自主制作ミステリー映画を見せられるのですが、ある少年が密室で腕を切られて死んでいる場面で終わっていたのです。ミステリーにあまり詳しくない生徒が脚本を担当し、そこまで書いて(過労で?)ダウンしたとか。このままでは尻切れとんぼで終わってしまうので、古典部にこのミステリーの謎解き、即ち脚本の続きを考えてほしいようです。

例によって千反田が食いついて、折木奉太郎が巻き込まれるパターン。ロケ現場まで出向いて、スタッフ3人の話を聞いて「本郷さんはこうするつもりだったのでは?」という仮説を立てるのですが…。

前巻でも気になったのですが、問題の答えを知っている(はずの)人間がいるのに、その情報源を遮断して自分たちであれこれ調査、思案させるというのはエネルギーの浪費。高校生の部活であれば無駄も大いに結構なのですが「わたし、気になります」。いくらダウンしたって脚本担当者に「誰が犯人で、どう謎解きするつもりだったの?」と訊くことくらいできるはず。その点、やや展開に無理を感じました。

それでも、ノックスの十戒、ヴァン・ダインの二十則、チャンドラー九つの命題といった推理小説を書くうえでのルールが紹介されていて興味深かった。このシリーズは、所々高校生らしからぬ深い部分があって面白いです。

お勧め度:★★★★☆

千反田さんのように、わたしもあまりミステリー(推理小説)は読みません。そういう意味では、この本のオチには共鳴できます。

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