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2012年4月27日 (金)

蒼穹の昴 1 (浅田次郎)

浅田次郎は「クレイジーソルト」という調味料に似ています。独特の匂いを嫌うむきもあるけれど、食すとこれがじつに旨い。『プリズンホテル』『きんぴか』『天切り松 闇がたり』同様、『蒼穹の昴』も読みかけては、なにやら胡散臭さが鼻について一度は棚に戻しました。それでも、読む本がなくなったときに思い出すのが「あのとき手に取った浅田次郎」なのです。

浅田次郎というと『鉄道員』(ぽっぽや)が有名ですが、考えてみれば、あの話にしても十分胡散臭い。つまり、この臭いが浅田次郎らしさなのでしょう。というわけで『蒼穹の昴』も「第1章 科挙登第」の1項を読み通しさえすれば「臭い」にも馴れるはず。そこからは科挙に挑む文秀と、死んだ親友の弟・春児の冒険を楽しみましょう。

中国を舞台にした歴史大河小説。文庫版は4巻まであるというからあと3巻楽しみがあります。絶対に面白いから、騙されたと思って鼻をつまんで(?)読んでみてください。『蒼穹の昴』のあとは番外編『珍妃の井戸』、満州に舞台を移して『中原の虹』、『マンチュリアン・リポート』と続きます。

お勧め度:★★★★★

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