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2012年3月29日 (木)

ころころろ (畠中恵)

毎回災難に巻き込まれる若だんなですが、今回は突然目が見えなくなってしまいます。その顛末を語る連作短編集「しゃばけ」シリーズ第8弾です。
  1. はじめての
  2. ほねぬすびと
  3. ころころろ
  4. けじあり
  5. 物語のつづき

1話は、目を患う母のため、目の神様である生目社に7つの玉(金、銀、真珠、水晶、琥珀、瑠璃、瑪瑙)を納めたいという娘を、日限の親分が持て余して長崎屋へ。 2話は、久居藩の地元から江戸まで干物を運ぶよう頼まれた長崎屋から篭の中身(干物)が消えた!? 3話は、若だんなの目を治す手掛かりを握る河童を探す仁吉は見世物小屋から逃げ出した子供と妖たちに縋り付かれ大奮闘。4話は、佐助が所帯をもって小間物屋の主人に? 5話は、目を見えるようにしてもらうため神様との問答に挑む若だんなと妖たち。

いちばん面白かったのは3話と5話。3話で「若だんな命」の仁吉が他人(他妖?)に泣きつかれて困惑する様子が愉快。「ここで放り出すと若だんなが心配するだろうから」という理由で力を貸すあたり徹底してます。賽の河原で拾った銭がころころと転がっていく様が不思議で切ない。5話で昔話の続きを予想する場面、お題が「桃太郎」はヨカッタ。「鬼退治」に鳴家たちが黙っているわけがありません。

電気の発明で夜が明るくなり、科学の進歩で謎が謎でなくなって、世の中つまらなくなったような気がします。「しゃばけ」シリーズを読んでいるとそんなふうに思うのです。

お勧め度:★★★★★

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