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2012年3月15日 (木)

しゃばけ (畠中恵)

宮部みゆきの「あかんべえ」は少女と幽霊だったけれど、これは若だんなと妖怪か…と何気なく手に取った「しゃばけ」でしたが、いやはやこいつは面白い!

第一印象は「病弱な黄門さまと強者従者・助さんと格さん」。いや「一太郎と愉快な妖(あやかし)仲間たち」かな。実際は、江戸は日本橋の廻船問屋・長崎屋の若だんなである一太郎(17歳)と、兄代わりの手代・佐助と仁吉。ふたりの手代は祖父母が一太郎につけた世話係兼ボディガードで、じつは人ならぬ妖・犬神と白沢(はくたく)。

一太郎は生まれつき病弱なせいもあって、両親がものすごく甘い。ちょっと熱を出しただけで、文字通り死にそうなくらい心配する。おかげでほとんど外出させてもらえず退屈な日々を送っていたのです。
  1. 暗夜
  2. 大工
  3. 人殺し
  4. 薬種問屋
  5. 昔日
  6. 所以
  7. 虚実

若だんなが夜中にひとりで外出し、長崎屋に戻る途中、人殺しに追われるところから物語は始まります。若だんなは一体なにをしていたのか、人殺しの目的はなんだったのか等々、いきなり謎だらけでスタートです。上記のように9章に分かれていますが、1冊の長編小説です。

若だんなは、いわゆる「安楽椅子探偵」。外出できない若だんなの代わりに妖たちを手下として使って情報を集め推理します。そして、長崎屋にしばしば出入りしている十手持ちの親分に耳打ちする、というパターン。

「しゃばけ」シリーズは現在10冊。「しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」「おまけのこ」「うそうそ」「ちんぷんかん」「いっちばん」「ころころろ」「ゆんでめて」「やなりいなり」と、タイトルはすべて平仮名です。読みやすいので10冊くらい、一気に読んでしまいそうで怖い。

お勧め度:★★★★★

しゃばけ(娑婆気)とは「俗世間における、名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心」。

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