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2012年2月17日 (金)

プリズンホテル 3 冬 (浅田次郎)

救命救急センターのベテラン看護婦「血まみれのマリア」は休暇をとって雪深い「プリズンホテル」へ。「この二十年でざっと五千人殺したわ」と豪語するものだからホテルの従業員たちは恐れ入ってしまいます。そこには末期患者を安楽死させた医師・平岡が投宿していて…。

第1巻では抵抗があった「うさん臭さ」も3巻まで来ると慣れてしまって、早く続きが読みたいけれど、読んでしまうのがもったいないと思うようになっている自分がいます。

「血まみれのマリア」の名字は「アベ」しかないだろうと思ったらそのとおり。生きたいけれど苦しむ患者を殺す医者と、自殺した患者の命をつなぎとめる看護婦。一方、死ぬつもりで雪山に入った少年はベテラン登山家に救われます。あまりに好都合な人物が予定調和的にホテルに集うことに「うさん臭さ」を感じますが、面白いから許します。

面白いといえば、マリアに向かって孝之介が「あなたはナースですか」と言ったら、清子はきょとんと「八百屋さん?」。孝之介が清子の首を絞めようと飛びかかったところをマリアに止められます。まるでマンガです。

社会から弾かれた人間もやさしく受け入れてくれる「プリズンホテル」は最高の癒しの宿なのでした。

お勧め度:★★★★☆

第2巻「秋」の集金強盗のその後は書かれていませんでした。あれで終わりかぁ。(残念)

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