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2011年12月 3日 (土)

あかんべえ (下) (宮部みゆき)

お化けが出ると人は「成仏させてやらねば」と思うけれど、幽霊にしてみれば有り難迷惑かも。成仏とは幽霊にとって「死ね」と言うようなもの。え、でもすでに死んでるし…。おりんは「ふね屋」のお化けさんたちとすっかり仲良しになります。でも、そのことは家族にも内緒です。どうしてわたしにだけお化けさんが見えるんだろう?

実は、ふね屋は墓地のうえに建てられていて、向かいのお寺は30年前に焼けたとか。再興されなかったのは住職が恐ろしい罪を犯したからだと聞いたおりんは、もっと詳しいことを知ろうと探索を始めます。怖いけど知りたい、知りたいけど怖いという葛藤が可愛いおりん。つらい現実にも立ち向かっていく健気さがこの小説のおおきな魅力です。

わたしは「ぼんくら」「日暮らし」よりも気に入りました。宮部みゆきの時代小説に興味をもった方にまずお勧めしたい「あかんべえ」です。

お勧め度:★★★★★

幽霊騒動で散々な船出となった「ふね屋」と、おりんのその後を知りたい。続編は出ないのかなぁ。

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