心星ひとつ 〜 みをつくし料理帖 6 (高田 郁)
つる家の料理人・澪は、周囲が善かれと思って「お膳立て」をしてくれるのはうれしいけれど、あちらを立てればこちらが立たず、迷い惑い揺れるのでした。
2話では、翁屋の伝右衛門が手を貸すから吉原に店を出さないかと誘い、登龍楼からは神田須田町の店を居抜きで譲ろうといってきます。つる家の種市や芳たちは侃々諤々。まず相手の気持ちを考えてしまう澪は決めることができません。わたしも読みながら、それぞれの道に進んだ澪を想像してみたのですが、どちらもピンと来ません。それじゃ葛藤が消えてしまってつまらない。(笑) 4話は「お膳立て」の極めつけ。しかし、あれこれ手を差し伸べてもらえるのですから澪は果報者です。ちなみに、心星というのは北極星のこと。ここでは自分が目指すべき方向を意味します。澪がどんな心星を見つけるのか次巻が楽しみです。6巻まで一気に読んでしまいました。これまで年2巻ペースだから、7巻が出るのは2012年かなぁ。待ち遠しいです。 お勧め度:★★★★☆ |
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