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2011年12月26日 (月)

花散らしの雨 〜 みをつくし料理帖 2 (高田 郁)

消失した料理屋「つる家」は、場所を九段坂に移して再開。主人の種市、元・ご寮さんの芳、長屋のおりょうに手伝ってもらっても手が足りないため、口入れ屋から「ふき」という少女を紹介してもらったのです。が、その後、澪が工夫した料理が悉く「登龍楼」に真似されます。これはどう考えても…。
  1. 俎橋から — ほろにが蕗ご飯
  2. 花散らしの雨 — こぼれ梅
  3. 一粒符 — なめらか葛饅頭
  4. 銀菊 — 忍び瓜

以上、4話が収められています。澪は1巻から医者(しかも名医らしい)や吉原、小松原なる正体不明の人物と縁ができます。とくに吉原に身を落とした花魁を救おうと考えるなど「居眠り磐音 江戸双紙」と同じです。主人公の人徳なのか、あるいは時代小説の1パターンなのでしょうか。

それでも料理にはリアリティがあります。読んでいるだけでおいしそう。わたしも料理の真似事をするのですが、なかなか自分で「これはおいしい!」と思えるようにはできませんし、たまたまおいしくできても再現できない。ですから、澪の工夫を「これ、今夜試してみようかな」などと考えながら読むのが楽しい。そういえば「忍び瓜」は同じように作ったことがあります。たしかに叩けば「模様」は見えなくなりますね。納得。

「おいしいと思えれば生きていける」という澪の言葉には実感がこもっていますし、そのとおりだと思います。季節ごとの食材や料理の面から江戸の文化を垣間みる喜びが「みをつくし料理帖」シリーズにはあります。

お勧め度:★★★★☆

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