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2011年11月19日 (土)

姥捨ノ郷 ~ 居眠り磐音 江戸双紙 35(佐伯 泰英)

久しぶりの時代小説です。いいですねぇ。甘いもの(ラノベ)ばかり食べていると和食が新鮮、みたいな。今時のラノベは言葉遣いが(わざと?)乱れているけれど、時代小説には男言葉、女言葉がちゃんとあって、言葉少ななのに、ずばりと心情を表してホロリとさせてくれます。日本語は多様です。

さて、磐根はひとつところに落ち着くことのできない運命にあるようです。1巻で故郷を出奔し江戸で浪人暮らし。そして33巻で江戸を離れて刺客から逃避行中。

名古屋滞在中の磐音とおこんは以前として大変です。田沼意次の刺客が尾張藩道場に乗り込んで来て磐音に勝負を挑み、返り討ちに遭ったものの、磐音の身分を明かしてしまったのです。田沼に取り潰された佐々木道場の後継だということが公になってしまったため、このままでは尾張藩に迷惑がかかってしまう。そこで磐音はあえて身重のおこんを連れて尾張をあとにすることにしたのですが…。

江戸では、今津屋には磐音の消息を尋ねる人物が訪れ、(おこんの父)金兵衛、幸吉、竹村武佐衛門の3人はおこんの安産を願い大山参りの珍道中。土佐の利次郎と筑前の辰平は磐音の力になろうと算段。懐かしい面々が登場します。なんといってもおこんのお産が近いため、派手な立ち回りができません。尾張を出て探し求めた、一時の安住の地が「姥捨ノ郷」だったのです。次巻が楽しみです。

お勧め度:★★★★☆

おこんはすっかり磐音の奥方様に収まってしまい、深川娘らしい威勢のいい啖呵が聞けなくなって寂しいです。しおらしいのは似合わない、と思うのはわたしだけでしょうか。

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